B級テイストラブコメでゆうばり映画祭グランプリ作『さまよう小指』初日、こじらせ女子役我妻三輪子が晴れ晴れ
俳優の小澤亮太と我妻三輪子が14日、テアトル新宿で行われた映画『さまよう小指』初日舞台あいさつに竹葉リサ監督とともに来場、晴れ晴れとした顔を見せた。
小澤亮太&我妻三輪子、ゆうばり映画祭グランプリ作 画像ギャラリー
竹葉監督にとって長編映画初監督作となる本作は、キッチュでポップ、かつB級テイストあふれるラブコメディー。本年度の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」オフシアター・コンペティション部門でグランプリとシネガーアワードの2冠を獲得したほか、ロッテルダム国際映画祭にも招待された注目作だ。壇上に立った小澤は「(公開は)まだかなと思いつつ、やっと無事公開することができました」と晴れ晴れとした表情で観客にあいさつ。会場に集まった観客からの拍手を集めていた。
5歳で出会った初恋の人、涼介(小澤)を愛しすぎた超恋愛至上主義のヒロイン桃子(我妻)が、その思いをつのらせるがゆえに、彼の小指からクローンを作り出してしまい、そこから巻き起こる騒動を描き出す。劇中で、何度振られてもへこたれない“恋愛ターミネーター”とも言うべき「こじらせ女子」ぶりを見せつけた我妻は「わりとぶっとんだ役だとは思いますけど、クローンを作ってまで好きな人と一緒にいたいという桃子ちゃんの気持ちは分からないではないです。わたしはやらないですけどね」と笑いつつも、「好きと言われたら好きだし、嫌いと言われても好きとなれるところはちょっと一緒かも」とちょっぴり共通点を感じている様子。
一方、チンピラダメ男の涼介と、彼の小指から作られたクローンでありながら純粋無垢(むく)な性格の「小指」という二つの両極端な性格の役柄を務めた小澤は、「涼介が楽をしたいがためにクローンを働かせたりするシーンがありましたけど、人に甘えてしまう部分はちょっぴり似ているかもしれません」と笑いつつも、クローンの「小指」のような「素直な部分は似ているかなと思います。頑張ってそうしました」と付け加えた。
そんな2人の姿を見ていた竹葉監督は「撮影はあまり時間はありませんでしたが、すばらしいキャストさんの芝居が見られて、本当にしあわせな時間でした。今日は小澤さんと我妻さんのすてきな芝居がスクリーンで観られます。どうぞ最後までご覧ください」と会場に呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)
映画『さまよう小指』は今月26日までテアトル新宿にて期間限定レイトショー