アン・リー監督がボクシング映画を中断し、イラク戦争を風刺した映画を製作か?
映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』でアカデミー賞監督賞を受賞したアン・リー監督が、イラク戦争を題材にした映画を製作することがThe Wrapによって明らかになった。
アン・リー監督は、モハメド・アリとジョー・フレイジャーの関係を描いた作品を手掛けていたが、この作品は3Dを多用するようで、その予算不足から撮影を中断して、予算が集まるまで別の作品を製作することを熟考しているようだ。
その作品は、作家ベン・ファウンテンが執筆した小説「ビリー・リンズ・ロング・ハーフタイム・ウォーク(原題)/ Billy Lynn's Long Halftime Walk」を基に映画化する。そのストーリーは、19歳のテキサス出身の兵士ビリー・リンが、2005年にイラク戦争で、仲間と共に銃撃戦を生き残って帰国すると、ブッシュ政権の選挙対策として凱旋ツアーに駆り出され、感謝祭の日にダラス・カウボーイズの試合のハーフタイム・ショーに出演するなど、メディアに持ち上げられていく様を風刺した作品だそうだ。
製作は、フィルム4とザ・インク・ファクトリーのもとで行われ、脚色は、映画『スラムドック$ミリオネア』で名をはせたサイモン・ビューフォイが担当し、アン・リー監督がメガホンを取ることになったようだ。アン・リー監督がイラク戦争とアメリカ社会を風刺した映画をどのように手掛けるか楽しみだ。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)