ポルシェが主張、カレラGTはレースカーではなく乗用車!ポール・ウォーカーさんの事故、裁判官が棄却
昨年11月、ポール・ウォーカーさんが亡くなった事故車を運転し、同じく亡くなったロジャー・ローダスさんの妻が過失、不法死亡、製造物責任でポルシェを訴えたが、証拠不十分で棄却されたとRadar Onlineが報じた。
クリスティン・ローダスさんは、ポールさんとロジャーさんが乗っていたポルシェ・カレラGTはサスペンションに不具合があり、そのせいでハンドルが操作できなくなったのだと主張。また、カレラGTは限りなくレースカーと同じ仕様であるにもかかわらず、クラッシュケージを装備していなかったほか、レース車用の燃料電池も搭載していなかったことを指摘。これまでに複数の死亡事故が起きているにもかかわらず、ポルシェはこれを無視し、顧客に注意を呼びかけることを怠ったと訴えていた。
一方、ポルシェ側はカレラGTはレースカーではなく乗用車であると主張。普通の顧客は乗用車に燃料電池が搭載されていることを期待はしていないと反論していた。
Radar Onlineによると、裁判官はカレラGTは、より安全な装備を備えているべきとのクリスティンさんの主張を認めるだけの証拠はないとして訴えを棄却。「カレラGTはレースカー並みの性能を持っているかもしれないが、一般乗用車としてデザインされたものであり、普通の消費者ならば車の性能と使用目的の差を認識できるはず」と言い渡したという。
今回は棄却となったが、裁判官はクリスティンさんに修正訴訟のチャンスを与えたとのこと。クリスティンさんが、再度訴訟を起こすかどうかは明らかではない。(澤田理沙)