イーストウッドが描く最強狙撃手の真実!オスカー本命作が来年2月公開
名匠クリント・イーストウッド監督がブラッドリー・クーパー主演でアメリカ軍史上最強とうたわれた狙撃手の真実を描き出す映画『アメリカン・スナイパー(原題)』の日本公開が、2015年2月に決定した。アメリカでは、オスカーシーズンにあたる12月25日に限定公開されるとあって、早くもアカデミー賞レース大本命との呼び声が高い。
同作は、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの元隊員クリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」(原書房)の映画化。クリスは米軍のイラクでの活動において150人以上ともいわれる敵兵士を射殺した人物。除隊後はPTSDに悩む帰還兵の支援活動などに取り組んでいたが、2013年、射撃訓練中にPTSDを患う元兵士に射殺されている。
戦場において、味方からは英雄として扱われる一方、敵からは首に賞金をかけられていたというクリス。本作でイーストウッド監督は、彼を単なるヒーローではなく、故郷の家族を思いながら過酷なイラク遠征に耐え、妻子の元へ戻っても戦争の傷をぬぐえない一人の男として描く。
伝説的ポップスグループ、ザ・フォー・シーズンズの伝記映画『ジャージー・ボーイズ』(日本公開中)など、近年、実在の人物を扱った作品で手腕を発揮しているイーストウッド監督。戦争を題材にした『硫黄島からの手紙』(2006)ではアカデミー賞作品賞へのノミネートを果たしており、本作でも賞レースをけん引することは必至。これまで2度のオスカーノミネートを果たし、プロデューサーとして自ら映画化権を獲得し体当たりの演技で本作に取り組んだブラッドリーの演技賞獲得にも期待がかかる注目作だ。(編集部・入倉功一)
映画『アメリカン・スナイパー(原題)』は2015年2月日本公開