ムーミン作者の本格的な展覧会開催!初期作品から400点を大公開
人気キャラクター・ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンさんの生誕100周年を記念した展覧会「トーベ・ヤンソン展 ~ムーミンと生きる~」の内覧会と開会式が22日、横浜・そごう美術館で開催され、来日しているトーベさんのめい、ソフィア・ヤンソンさんがテープカットを行った。
トーベさんの多彩な作品を一挙に振り返ることのできる本格的な内容の本展。展示では、1945年発表のムーミンシリーズ第1作「小さなトロールと大きな洪水」など初期の小さな挿絵から、連載漫画やポスターのモチーフになったムーミンの姿に目を引かれる。また彼女が4歳のころに描いた見事な水彩画や、政治風刺雑誌「ガルム」に寄稿した表紙イラスト、風景画や自画像などの油彩画約50点と、親しい人々が撮ったトーベさんの人となりを伝える写真など約400点を公開する。
本展ではさらに1964年から約30年間、彼女が夏を過ごしたクルーヴハル島の別荘の部屋を実物大で再現。この別荘はドキュメンタリー映画『ハル、孤独の島』(1998)でも映し出されたトーベさんの手作りの小屋で、彼女のインスピレーションの源泉となったものだ。
1914年にヘルシンキで生まれたトーベさんはムーミンシリーズで世界的な人気を呼び、2001年に没するまで小説、絵本、コミックスなどの創作を続けた。アニバーサリーイヤーの今年は本展のほか、「トーベ・ヤンソン生誕100周年記念 MOOMIN! ムーミン展」が各地を巡回中。来年2月13日には、フィンランド製作初の長編手描きアニメーション映画『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』も全国公開される。(取材・岸田智)
「トーベ・ヤンソン展 ~ムーミンと生きる~」は10月23日~11月30日までそごう美術館にて開催