クリステン・スチュワート、兵士役に挑戦!
映画『トワイライト』シリーズで名をはせたクリステン・スチュワートが、新作『キャンプ・エックスレイ(原題) / Camp X-Ray』について語った。
本作は、アメリカの田舎で暮らしていたエイミー(クリステン)は陸軍に入隊し、イラクでの兵役を望んでいたが、キューバのグァンタナモ基地にある収容キャンプに配属され、非人道的で劣悪な環境に驚かされながら拘束者の看守を務める中で、8年間収容されている若者と親しくなり、互いに理解を深めていくというドラマ。ピーター・サトラーの初の長編監督作。
初監督のピーターとのタッグについて「ピーターがデヴィッド・ゴードン・グリーン監督の映画『アンダートウ 決死の逃亡』(日本未公開)のセット・ドレッサーだった際に共に仕事をしたけれど、その時はそれほど親密な関係にはならなかった。でもピーターは今作で素晴らしい脚本を書き、デヴィッド監督を尊敬するわたしは、デヴィッド監督と親しいピーターの初監督作に挑戦してみたの。初監督作への参加はリスクはあるけれど、それほど気にならなかった。なぜなら、もしその映画がヒドい作品になっても、与えられた状況の中でいろいろな体験をしたいと思っているから」と前向きな姿勢で兵士役に挑戦したようだ。
エイミーというキャラクターについて「彼女は内向的で、最初はあまり表現するタイプの女性ではないの。それにこの収容キャンプで何かが起きていることに気付き、おびえてもいる。でも観客は、そんなエイミーのこれから取る行動について知りたくなり、エイミーの入隊前や、なぜ彼女が入隊したのかも知りたくなるの。映画内ではエイミーの心理に時間を掛けて、具体的に描いている」と説明した。
撮影はわずか21日間だった。「むしろ短い期間の方が、あまり熟考せずに演じられ、わたしには良かったし、次から次へと重要なシーンにも果敢に挑めた。そのため、少しだけ自分のシーンを撮って、半日休むようなことは1日もできなかった。でも緊張感の溢れた短期間の撮影に感謝している。それにどんなに魅力的な要素のある作品に関わっても、長い間撮影中待機していると、演技を持続するのが難しいから、21日間の撮影はちょうど良かった」と語った。
映画は、 クリステン演じるエイミーが周りの状況を冷静に把握しようとする前半と、感情的に進む後半の対比が面白い作品。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)