バットマンの歴史を振り返る 今年で生誕75周年
生誕75周年を記念したイベントが組まれ、本国アメリカはもちろん世界中で盛り上がりを見せているバットマン。あらためて、映画シリーズを中心にその軌跡を振り返った。
1939年に「DETECTIVE COMICS」誌27号にした初登場バットマンは瞬く間に人気キャラクターとなり、連載間もない頃から映画やテレビシリーズ、アニメーション化がなされてきた。その人気をあらためて証明したのが、1989年の映画『バットマン』。異才ティム・バートンが巨費を投じて映画化した同作は、同年、全米最大の興収を上げるメガヒットとなり、アメコミ人気を証明するとともに、その映画化の可能性を切り開いてみせた。『バットマン』自体もシリーズ化がなされ、1990年代には続編3作が製作され、いずれも世界的なヒットを記録している。
さらに2000年代には、鬼才クリストファー・ノーランの手によって新たなシリーズがスタート。これは従来のヒロイックなバットマンと異なり、リアリズムに徹した「人間」としてのバットマンを描いたもの。この新シリーズでは『バットマン ビギンズ』に続く『ダークナイト』が全米歴代興収の第4位となったばかりか、アカデミー賞にもノミネートされ、クオリティーの面でも新たな可能性を切り開いてみせた。
また、バットマンの映画版シリーズといえば、ヴィラン(=悪役)の魅力も見逃すことはできない。『ダークナイト』では悪役ジョーカーにふんした故ヒース・レジャーがアカデミー賞助演男優賞を受賞。1990年代のシリーズでも『バットマン フォーエヴァー』ではトミー・リー・ジョーンズやジム・キャリー、『バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲』ではアーノルド・シュワルツェネッガーといったビッグネームがヴィランとして出演し、ドラマを大いに盛り上げた。
今後は同じくDCコミックスの人気ヒーロー、スーパーマンと“競演”を果たす最新作の製作が2016年の公開に向けて進行中。ベン・アフレックがバットマン役に決定しており、その活躍ぶりに期待が高まる。(文・相馬学)
映画『バットマン』は10月25日午前11:00よりWOWOWシネマにて放送