デュナンも登場!士郎正宗の名作リブート『アップルシード アルファ』上映
第27回東京国際映画祭
現在開催中の第27回東京国際映画祭のメイン会場となるTOHOシネマズ六本木ヒルズで28日、特別招待作品『アップルシード アルファ』が上映され、荒牧伸志監督、本作のメインテーマを担当する中田ヤスタカ、主人公デュナンのコスプレに身を包んだ人気ファッションモデルのゆらがサイボーグのブリアレオスと共に出席した。
「攻殻機動隊」で知られる士郎正宗原作の人気コミックを『APPLESEED アップルシード』の荒牧監督が最新CG技術でリブートした本作。第5次非核大戦後の荒廃した世界を舞台に、元SWATのデュナンと、その恋人で全身サイボーグのブリアレオスの戦いが描かれる。
注目の作品とあって、この日の会場は超満員。熱気あふれる中、ステージに上がった荒牧監督は「今日は皆さん、お忙しいところ来ていただき感激しております」とあいさつ。本作では、不朽のSF漫画「アップルシード」の前日譚(たん)を描いているが、そのことについて「今回はルックも変わっているということも含めて、全てをリブートして、新しい『アップルシード』をやろうということになりました。いたずらにリアルにするのではなく、一番大事な要素であるデュナンとブリアレオスにフォーカスしたストーリーをやりたいと思った」と述懐。
さらに原作でも最初に描かれていたのが「廃墟の中のふたり」だったと付け加えた荒牧監督は、「自分の心境的なトーンも含めて、ここから始めたいと思った。そこから廃墟の手触り感、彼らの質感を、できるだけリアルに描写することが彼らの心情を描くことになる。最初はかなり反対があったが、強引な部分を含めてこういうルックで撮らせてもらいました。こうやって完成したことに、スタッフとキャストに感謝しています」と感無量の表情を見せた。
また、メインテーマを務めた中田も「こういうメカがいっぱい出てくる映画が大好物なのでうれしいです」と笑顔。さらに「映像が本当にリアルで、最初に観たときに重さが伝わってくる感じだったので、音楽も重厚感がある感じにした。すごくいい機会に恵まれて良かったと思います」と本作の音楽について明かした。この日は声優の小松由佳、諏訪部順一、悠木碧、高橋広樹も出席した。(壬生智裕)
映画『アップルシード アルファ』は2015年1月17日公開