平山あや、実在の女医役!陸の孤島で医療に尽力した女性の生涯を映画化
かつて陸の孤島と呼ばれた山形県の無医村・大井沢村(現在の西川町)で、村人のために医療に尽力した女性・志田周子の生涯を映画化した『いしゃ先生』の公開が決定し、女優の平山あやが志田役を務めることが明らかになった。
志田周子は辺地医療に献身した医者で、1935年から大井沢診療所医、大井沢学校の校医に就任。地域医療への貢献が認められ、1942年には山形県医師会から、1956年には県知事・県教育委員会からそれぞれ表彰され、1959年には保健分野の権威ある賞として認められている保健文化賞を東北で初めて受賞している。婦人会長や村議・町議といった役職も兼任するなど、地域の発展のために医療以外の分野でも活躍した志田だが、1962年1月には食道ガンで入院。同年7月に51年の人生に幕を下ろした。没後には、歌人としても活動していた志田をしのんで「志田周子歌集」が刊行されるなど、その功績がたたえられている。
今回公開されたビジュアルでは、志田にふんした平山の白衣姿が披露された。古い型の聴診器や黒いかばんといった小物が志田の生きた時代を演出している。また、浴衣姿の平山が物憂げな表情をしている場面もあり、女性として生きていくのか、医者として生きていくのかという2択で葛藤した志田の心情が丁寧に映し出されている。これまで、かわいらしい印象の強かった平山が、本作でどのように当時の女性に成り切るのかに注目したい。(編集部・吉田唯)
映画『いしゃ先生』は2015年公開予定