森三中・大島、オッサン女優宣言!「わたしにしかできない」
お笑いトリオ・森三中の大島美幸が8日、主演映画『福福荘の福ちゃん』初日舞台あいさつに、荒川良々、徳永ゆうき、芹澤興人、飯田あさと、藤田容介監督と共に登壇した。本作で女性ながら“オッサン”役を務め、第18回ファンタジア国際映画祭(カナダ・モントリオール)で最優秀主演女優賞を受賞した大島は、「今後はわたしにしかできない女優業をやっていきたい」と新境地に目を輝かせた。
本作は、はみ出し者たちが集まるボロアパート「福福荘」に住む、恋にオクテなぽっちゃり中年の福ちゃんこと福田辰男(大島美幸)が、初恋の人・千穂(水川あさみ)との再会を機に淡い恋に落ちる姿を、福福荘の住人たちとの人間模様を交えて描いたコメディードラマ。
「丸刈り」「8キロの増量」をはじめ、「床に寝る」「風呂に入らない」など独自の男性像を追い掛け栄冠を手にした大島は、多数の報道陣を前に「芸人をやっていては味わえない。フラッシュの感じとか、ありがたい」といつもとは違う環境に驚きと喜びを表しつつ、「わたしの今後の道はオッサン。女性の役は断っていきたいなと思います」と“オッサン女優”としての決意を表明した。
本作は国内外の映画祭に招待され、イギリス、ドイツ、イタリア、台湾での上映も決定している。藤田監督は「基本的に人間にとって面白いと思うことは国によって変わらないと思ったし、自分が面白いと思うものを撮れば外国でも通じることを確信した」と感慨深げ。しかし、大島には心配事があるようで、共に登壇した荒川を見ながら「日本の皆さまはわたしがぼうずになっても大島だと思ってくださるが、海外の人は新川さんもぼうずだから『あれ、どっちだっけ?』って思うんじゃないかな……。見分けつくかな?」とポツリ。荒川も互いがあまりにも似ているため、「変な意味じゃない」と言いつつ「大島さんの中に入り込めた。重なった」と語り、会場の笑いをさらっていた。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『福福荘の福ちゃん』は全国公開中