「ポーランド映画祭2014」開催!キェシロフスキ、スコリモフスキら名匠の秀作が続々
クシシュトフ・キェシロフスキ、アンジェイ・ワイダらポーランドの名匠たちの作品を特集する「ポーランド映画祭」の第3回が11月22日より開催される。
『トリコロール』3部作などで知られるキェシロフスキ監督の『偶然』は、2014年にカンヌ国際映画祭で上映されたデジタル・リマスター版で登場。動き出した列車に飛び乗れるかいなかで運命が分かれる医学生の、3通りの人生を描いた異色作だ。そのほか、ヴィンセント・ギャロ主演の『エッセンシャル・キリング』などで知られるイエジー・スコリモフスキ監督が主演を兼任した『手を挙げろ!』など、ポーランドが誇るそうそうたる名匠たちの作品が集結。ポーランド国内の映画祭で高い評価を受けた、新鋭トマシュ・ヴァシレフスキ監督による若い男2人の悲痛なラブストーリー『真夜中のふたり』、新世代の実力派、アンジェイ・ヤキモフスキ監督が盲学校で出会った男女の恋の行方を描く『イマジン(原題)/ Imagine』の新作2本も上映される。
また「東欧革命」(東ヨーロッパの民主化・自由化)から25年目となる今年、21世紀初頭を時代背景にした4作品を上映する「ポーランド民主化25周年記念特集」を実施。第二次世界大戦後、東方の人々が西方へと移住する時代を背景にポーランドの中年女性とアメリカ兵の悲恋を描いた1984年ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞作『太陽の年』。マフィアに脅され、理不尽な負債を回収しようとするビジネスマンの悲劇を通し、急速な社会変貌の負の側面に肉迫した1999年ポーランド映画祭グランプリ受賞作『借金』など、戦後ポーランド史を浮き彫りにする名作がそろう。
ヴォイチェフ・イエジー・ハス監督の特集では、彼の長編監督デビュー作品で劇場未公開の『縛り首の縄』など代表作4本のほか、ハス監督に影響を受けた作家たちの意欲作3本を上映。ドキュメンタリー『軌跡』では、ハス監督の映画大学の講師としての顔や、彼が手掛けてきた作品の魅力が明かされる。(編集部・石井百合子)
「ポーランド映画祭2014」は11月22日~11月28日(モーニング)、12月13日~12月26日、渋谷シアター・イメージフォーラムにて開催