高倉健さん、神様みたいな人…大竹しのぶが追悼
映画俳優の高倉健さんが10日に亡くなったことを受けて、各界から追悼の言葉が寄せられる中、映画『鉄道員(ぽっぽや)』(1999)で高倉さんと共演した女優の大竹しのぶが「神様みたいな人が、本当の神様になってしまったようです」と故人をしのんだ。
高倉さんとの共演は、『鉄道員(ぽっぽや)』のみだったという大竹だが、訃報を受け「十本も二十本も映画を撮ったような、豊かで素晴らしいことを沢山教えて頂きました」と撮影を述懐。「映画人『高倉健』の魅力は、そのまま、人間『高倉健さん』の魅力です」だといい「美しく、気高く、そして何よりも優しい健さんを一生忘れません。神様みたいな人が、本当の神様になってしまったようです。淋しいです」とつづった。
また高倉さんの主演映画『新幹線大爆破』(1975)などでメガホンを取った佐藤純彌監督は「映画がまだ元気だった頃、時代を背負ったスターと共に仕事が出来たことは幸せでした。時の移り変わりは当然のことですが、高倉健さんは決して死なないような気がして、訃報を聞いた時は、ひとつの時代が終わったことを実感しました」とコメント。そのほか、志村けん、板東英二、俳優の浅野忠信、ロックバンドGLAYのTERU、アルピニストの野口健など、各分野から惜しむ声が上がっている。
高倉さんは11月10日午前3時49分、悪性リンパ腫のため都内の病院で息を引き取った。83歳。所属事務所の発表によると、「生ききった安らかな笑顔」だったという。故人の遺志により、すでに近親者にて密葬が行われ、供花、供物などは「遠慮させて戴きますこと、あわせてご了承下さいますようお願い申し上げます」としている。(編集部・入倉功一)