『ホビット』完結編でビルボは戦う!脚本家が明かす
映画『ホビット』3部作の完結編『ホビット 決戦のゆくえ』では、原作「ホビットの冒険」で描かれたよりもホビット族の主人公ビルボ(マーティン・フリーマン)は戦い、特定の役割を果たすことになると脚本家の一人であるフィリッパ・ボウエンが明かした。
J・R・R・トールキンの小説「ホビットの冒険」ではビルボは戦いのさなかに気を失い、戦いが終わった後に何が起きたか聞かされることになるが、フィリッパは本作ではビルボも戦うことになると明言。「彼が戦うところを見ることができるわよ。彼の大切な役目の一つよね。原作にはないのだけど、映画的ではないから。そのままでいくのはあまりいいアイデアではないわ。だから、彼に適した役割を与えたのよ」とその理由を説明する。
また、本作では戦いだけでなく、それぞれのキャラクターの“内なる旅”についても描かれる。フィリッパが「最も並外れた旅をすることになる」と言及したのは、リチャード・アーミティッジふんするドワーフの長トーリンだ。トーリンは邪竜スマウグから取り戻した財宝に執着し、理性を失っていく。
フィリッパは「実際に見てみると本当に不愉快になるほどの量なの。リチャードが初めて財宝を見たとき、『僕らはこんなに金持ちだったの?』と聞いて、『これはえげつないね!』と言ったくらいなの。実際その通りで、あまりにも財宝がありすぎて、本当にえげつない感じなの」と振り返った。
「そして第1部の最後にみんなが見たトーリンとビルボの間に芽生えた友情が壊れていくの。それを見たら胸が張り裂けると思うわ。とてもエモーショナルなシーンなの。もちろんビルボにとっても……」と明かしたフィリッパ。「でも本作でのビルボの選択は脚本家にとっては贈り物のような物だった。彼は友を裏切ることになっても、しなくてはならない並外れた選択をする。コンセプトとしては素晴らしいことなんだけど、大きな苦痛を伴う選択なのよね」と続けていた。(編集部・市川遥)
映画『ホビット 決戦のゆくえ』は12月13日より全国公開