菅原文太さん、死去 81歳 転移性肝がんによる肝不全のため
俳優の菅原文太さんが11月28日午前3時、転移性肝がんによる肝不全のため、都内の病院で亡くなっていたことがわかった。81歳だった。30日にすでに福岡県・太宰府天満宮祖霊殿にて家族葬が執り行われた。
妻の菅原文子さんは「七年前に膀胱がんを発症して以来、以前の人生とは違う学びの時間を持ち『朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり』の心境で日々を過ごしてきたと察しております。(中略)恩義ある方々に、何の別れも告げずに旅立ちましたことを、ここにお詫び申し上げます」とコメントを発表している。
菅原さんは、1958年に『白線秘密地帯』で本格的な映画デビューを果たし、『仁義なき戦い』『トラック野郎』シリーズ等で人気を博した。2012年には『おおかみこどもの雨と雪』で声優を務めたが、同年に俳優業を引退することを表明していた。(編集部・中山雄一朗)
<妻・菅原文子さんのコメント全文>
七年前に膀胱がんを発症して以来、以前の人生とは違う学びの時間を持ち「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」の心境で日々を過ごしてきたと察しております。
「落花は枝に還らず」と申しますが、小さな種を蒔いて去りました。一つは、先進諸国に比べて格段に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう一粒の種は、日本が再び戦争をしないという願いが立ち枯れ、荒野に戻ってしまわないよう、共に声を上げることでした。すでに祖霊の一人となった今も、生者とともにあって、これらを願い続けているだろうと思います。
恩義ある方々に、何の別れも告げずに旅立ちましたことを、ここにお詫び申し上げます。