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韓国で実際に起きた集団性暴行事件を描く衝撃作、日本公開決定

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映画『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』より
映画『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』より - (C) 2014 VILL LEE Film Co. All Rights Reserved.

 2004年に韓国の密陽(ミリャン)で実際に起きた女子中学生集団性暴行事件を描いた韓国映画『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』が来年2月、ヒューマントラストシネマ渋谷で行われる「未体験ゾーンの映画たち 2015」にて公開されることが決定した。

 ある女子中学生が男子高校生40人以上から複数回にわたって性的暴行を受け続けた残忍極まりない実在の事件を基にした本作。中学生のときに起きた事件がきっかけで家族は崩壊、転校を余儀なくされた17歳の少女ハン・ゴンジュは、知り合いの家に居候し、新しい学校に通い始めるも、友達も作らず笑うこともなく毎日を過ごしていた。そんなある日、放課後の教室で歌っていたゴンジュの歌声を聴いた同級生と打ち解けるが、再び事件にまつわる悪意が彼女に及ぶ。

 「密陽女子中学生集団性暴行事件」と呼ばれる同事件は、韓国国内で多発している未成年による性犯罪の中でもとりわけ卑劣で、被害者の心情を無視したそのてん末でも物議を醸したことで知られる。被害者は事件後、精神的苦痛から服毒自殺を試み昏睡状態に陥ったが、加害者は一人として刑事罰を受けることはなかった。

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『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』
ゴンジュを演じるのは『サニー 永遠の仲間たち』などのチョン・ウヒ

 主人公のゴンジュを演じるのは、『サニー 永遠の仲間たち』『母なる証明』などに出演するチョン・ウヒ。“韓国のアカデミー賞”といわれる大鐘賞では今年、主演女優賞をはじめ、脚本賞、新人監督賞(イ・スジン監督)の3部門にノミネートされた。

 同じく韓国で実際に起きた知的障害者への性的虐待事件を基に描いた『トガニ 幼き瞳の告発』の公開をきっかけに、障害者や児童への性的犯罪に対する懲罰を強化する「トガニ法」が韓国国内で制定されたように、本作もまた韓国社会の闇を世界に強く訴え掛けている。

 「未体験ゾーンの映画たち」は、知名度のある大スターが出演していなかったり、宣伝予算が確保できないなどの理由で、日本での劇場公開が見送られてしまう傑作・怪作の数々を「スクリーンで鑑賞してほしい!」という願いから、2012年より毎年、ヒューマントラストシネマ渋谷が開催している映画祭。第4回となる今回は、2015年1月3日よりヒューマントラストシネマ渋谷にて、3月7日より大阪のシネ・リーブル梅田にて行われる。(編集部・中山雄一朗)

映画『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』は2015年2月10日より「未体験ゾーンの映画たち 2015」にて公開

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