オスカー再び受賞か、リース・ウィザースプーンが語る1,770km歩いた女性役とは!
映画『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』でアカデミー賞主演女優賞を獲得したリース・ウィザースプーンが、新作『ワイルド(原題) / Wild』について語った。
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本作は、結婚生活の破綻と母親(ローラ・ダーン)の死によって失望していたシェリル(リース)が、自堕落な生活を続けていたある日、メキシコ~カナダに続く長距離自然歩道「パシフィック・クレスト・トレイル」1,770km(1,100マイル)を踏破することを決意し、自己改革を図っていくというもの。実在の人物、シェリル・ストレイドの自叙伝を、映画『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャン=マルク・ヴァレが映画化した。
出演経緯について「2、3年前、出演依頼された作品群には、精力的で興味深い女性の役柄が見つからずに不満を持っていたの。そんな頃、シェリルがまだ出版前の自叙伝の原稿を送ってきてくれたんだけど、これまで読んだ本の中で最も素晴らしかったわ。それが、わたしがプロデューサーのブルーナ・パパンドレアと共に製作会社、パシフィック・スタンダードを設立するきっかけになったの」と明かした。
実在の人物シェリルについて「彼女は94日間1人でこの距離を歩いた。彼女はこの旅を通して、亡くなった母親が、(将来)なってほしいと願っていた女性になっていく。誰もが道を外れ、その後何が起こるか全くわからなかった経験はしていると思うから、ある意味、これはわたしのストーリーと(観客が)感じてくれるかもしれない」と答えた。さらに、セットを訪れたシェリルが、撮影用に準備されたリースの登山用バッグが軽かったため、ジャン=マルク・ヴァレ監督に指示して重くさせたことも明かした。その重さはなんと30kg以上もあったそうだ。
撮影中のチャレンジは「これまでの作品には、始終話していたり、早口やおかしな口調だったり、アクセントがあったりする役柄もあった。でも今作では、ほとんど会話がないの。撮影開始から2、3日はメイクせず、衣装も可愛くないから、まるで自分をカメラで撮影しながらバックパックで旅行する人のように思えたわ。でも、最も大変だったのは身体的なもので、すごく過酷だった。当然、シェリルのように1,770kmを歩いたわけではないけれど、毎日(山などを含めた)撮影現場の往復だけでもキツかった」と苦労したようだ。
映画は、シェリルの母親との関係を交錯しながら描き、リース演じるシェリルがどう変化していくかが見ものだ。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)