『くるみ割り人形』監督、海外での高評価に歓喜!「映画の魅力に取り付かれた」
1979年に製作された日本の人形アニメを、CGや3D加工、色彩処理を施して新たに作り上げたファンタジー映画『くるみ割り人形』の4K特別披露上映会が都内で行われ、メガホンを取った増田セバスチャン監督が出席。直前まで訪問していたというアメリカで、本作が現地関係者たちから高い評価を受けていることを笑顔で報告した。
きゃりーぱみゅぱみゅのミュージックビデオで美術を担当するなど、Kawaiiカルチャーの火付け役としても知られる増田監督。この日はアメリカから帰国後、空港から劇場に直行したといい、「向こうでも『くるみ割り人形』の話題がけっこう出ていました」とうれしそうに報告した。
監督いわく、この映画が最初に作られた当時のハリウッドの人形アニメーションはほとんど日本で作られていたといい、「こういった作品が3Dや4Kになるといった試み自体、アメリカの映画史においてもすごく意味のあることとして評価されているようです」としみじみ。
また渡米を通じて「(当時の)先輩たちの偉大なクリエーションを礎に日本のカルチャーが世界に広がっていったんだということを、まざまざと実感した」とも話し、「映画の魅力に取り付かれました。まだまだこれからも新しい作品に挑戦していきたい」と今後の映画製作に意欲を見せていた。
この日は、現在公開中の2K極彩色3Dバージョンをさらにグレードアップした4K極彩色バージョンで『くるみ割り人形』の上映が行われ、上映前には4Kと2Kの違いについて解説が行われた。人間の目の解像度に最も近いといわれる4K化に、スタッフは6か月の製作期間をかけ、結果、高解像度・高彩色が実現し、一枚かすみの取れたようなクリアな映像に観客は見入っていた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『くるみ割り人形』は3D / 2D同時公開中