『アップルシード』デュナンの大胆衣装に原作者からストップ?
「攻殻機動隊」で知られる士郎正宗原作の人気SFコミック「アップルシード」の前日譚(たん)を描いた『アップルシード アルファ』を手掛けた荒牧伸志監督が、新たに生まれ変わった本作の魅力を語った。
モーションキャプチャーを導入したフル3Dライブアニメという革新的な映像で世界を驚かせた『APPLESEED アップルシード』(2004年)、ジョン・ウーがプロデューサーに名乗りを上げたことでも話題になった次作『エクスマキナ』(2007年)。本作には、それから8年の時を経て、荒牧監督をはじめとしたオリジナル製作スタッフが再集結した。
プロデューサーからの、再び『アップルシード』を……というオファーに、最初は「前2作の続編は難しいのではないか?」と考えていたという荒牧監督。しかし、そんな時に原作者の士郎から「本当は『アップルシード』は、小規模な事件を二人(デュナンとブリアレオス)が解決するといった感じでやりたかった。もっとシンプルにした方が映画としてまとめやすいのでは?」という意見を聞き、「原作の第1巻に焦点を絞って主人公二人にフォーカスしていくなら、きっと新しい物語になる」と感じたと明かした。
そこから、人類最後の世界大戦後のニューヨークを舞台に、元SWAT隊員のヒロイン、デュナンと、彼女の恋人で全身サイボーグのブリアレオスが、(1作目などで描かれた)理想都市オリュンポスに至るまでの前日譚(たん)を描き出す、という本作の骨格が見えてきたのだという。
ちなみにその本作では、これまでよりもさらに胸元を大胆に露出したデュナンのコスチュームも話題。「実は最初の案だと、あれどころではなかった」と明かした荒牧監督は、「腕や生足も、もっと露出していたし、後ろから見るとお尻が丸出しのような感じになっていた」とコメント。しかし、士郎にデザインを見せたところ「これはやり過ぎです」と言われたことでどんどん露出が減っていき、劇中のデザインになったのだという。無念かと思いきや、本作の公開イベントが行われた際に、グラビアアイドルがデュナンのコスプレをしている姿を目の当たりにしたという荒牧監督は、「実物を見ると、確かにこれでもセクシーな衣装だったんだなと身をもって感じました」と笑った。(取材・文:壬生智裕)
映画『アップルシード アルファ』は1月17日より全国公開 劇場限定版 Blu-ray同時発売 価格6,000円+税
完全生産限定版 Blu-rayは2月18日発売価格9,000円+税 発売元:アニプレックス