能年玲奈、オタクの役づくりにお笑い芸人のコントを生かす
人気コミックを実写映画化した『海月姫』で、クラゲ好きのオタク女子・月海を演じた能年玲奈が、コミックヒロインの役づくりについて語った。
コメディエンヌとして高く評価され、「コメディーがやれることにワクワクした」と自らも語る能年がまずこだわったのは、原作コミック通りのヒロインの外見。「最初はショートヘアのままでいこうという話があったんですよ」と言う能年は衣装合わせのとき、原作通りの三つ編みにすることを自ら提案。「それでも最初はきちっとした清楚(せいそ)系の三つ編みだったんです。でもやっぱり原作の月海の団子みたいな極太編みにしてもらいました」と原作のイメージを尊重。
髪型だけではなく、もちろん月海の衣装にも能年のこだわりが。「月海は最初から穴が開いていても着てしまうようなタイプだと思っていたので、スエットもかなりボロボロな着古した感じのものを選びました」「まるでパジャマからパジャマに着替えるような生活が新鮮で楽しかった」と撮影の日々を振り返った。
そして、ナイーブさとオタク女子としてのパワフルさを持つ月海の魅力についても原作のイメージを壊さないように「わたし自身が共感したところと、原作ファンの方は譲れないだろうというところを押さえて、そこを大切にしながら月海という人物を考えた」という能年。コミックならではのオーバーな笑いの表現にもリアリティーを持たせるために「お笑い芸人のコントを見て勉強した」と照れながら告白。その笑顔からはコメディーを演じることが楽しくて仕方がない、コメディエンヌとしての自信が垣間見えた。(取材・文:永野寿彦)
映画『海月姫』は12月27日より全国公開