染谷将太&前田敦子が明かすラブホテルの魅力「キレイでおしゃれ」
ワケありの男女が出会ってはすれ違う新宿・歌舞伎町のラブホテルを舞台とする群像劇『さよなら歌舞伎町』に出演した染谷将太と前田敦子が、かなしくも優しさにあふれた作品への愛と挑戦を明かした。染谷&前田が演じたのは、一流ホテルへの就職に失敗しラブホテルの店長として働く徹と、その恋人でプロのミュージシャンを夢見る沙耶。廣木隆一監督&脚本家・荒井晴彦のコンビが描く本作の撮影は、実在するホテルを使って行われた。
ラブホテルの従業員を演じるにあたって事前にリサーチしたという染谷は、「ラブホテルで働いた経験のある友達がいたので、『何か面白いことあった?』と裏話を聞いたりもしました。劇中と同じように、勤務中はやっぱりみんな本当にジャージを着ているんですよ(笑)」と暴露。撮影でホテルを訪れた前田も「内装がかわいいですよね。キレイだしおしゃれだし、これで来る人もテンションが上がるのかな……なるほど! と思いました」とロケの印象を語った。
また、本編では弾き語りも披露している前田だが、実は撮影前までギターは全く弾けなかったそう。「1か月間みっちり練習しましたが、まるまる1曲をすてきに効果的に使っていただけたので、頑張って良かったなと思いました。でもギターは難しかった~。弾きながら歌うのは余計に難しい!」と前田。その流れで唐突に「楽器は?」と話をふられ、思わず「ドラムならちょっとたたけるけど……」とたじろぐ染谷。こんな気のおけない二人の呼吸が生み出す、倦怠(けんたい)期のカップルの関係の変化も見どころの一つだ。
徹と沙耶を含め、彼らの周りを通り過ぎる人々の、ラブホテルならではのドラマも見応え十分。「出てくる人たちみんながこの先どうなっていくのか気になってたまらない。自分が登場人物を愛していたんだなと実感できて、心が純粋に温かくなりました」(染谷)「人間らしい人たちがたくさん出ている、本当にすてきな恋愛映画だなと思います」(前田)という裸の人間模様は、世知辛い世の中に一筋のぬくもりを与えてくれる。(取材・文:那須千里)
映画『さよなら歌舞伎町』は1月24日より全国公開