『アメリカン・スナイパー』興収240億円超え!イーストウッド監督史上最大のヒット作に
全米ボックスオフィス考
先週末(1月23日~1月25日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、拡大公開2週目となるクリント・イーストウッド監督最新作『アメリカン・スナイパー』が興行収入6,462万8,304ドル(約77億5,539万6,480円)を稼ぎ出し、首位をキープした。前週比ではわずか27.6%ダウン。8,000万ドル(約96億円)以上のオープニング興収を記録した作品としては、最高の保持率となっている。(数字はBox Office Mojo調べ、1ドル120円計算)
映画『アメリカン・スナイパー』は、ブラッドリー・クーパー製作・主演で、アメリカ軍で最も強い狙撃手と呼ばれたクリス・カイルの自叙伝を実写化したドラマ。25日までの累計興収は2億40万417ドル(約240億4,805万40円)に達し、早くも2008年の『グラン・トリノ』(累計興収1億4,809万5,302ドル・約177億7,143万6,240円)を抜いて、イーストウッド監督のキャリア最大のヒット作となった。
2位には、ジェニファー・ロペス主演のスリラー『ザ・ボーイ・ネクスト・ドア(原題) / The Boy Next Door』が興収1,491万105ドル(約17億8,921万2,600円)で初登場。離婚したばかりのシングルマザーが、近所に越してきた息子の友人で高校生のノアと恋に落ちるも、彼に執着され恐怖に突き落とされるさまを描く。監督は、『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』のロブ・コーエン。
そのほかの初登場組は悲惨なスタートで、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「夏の夜の夢」を下敷きにした、ジョージ・ルーカス製作のアニメーション『ストレンジ・マジック(原題) / Strange Magic』が興収550万4,441ドル(約6億6,053万2,920円)で7位、ジョニー・デップ主演の『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』が興収420万586ドル(約5億407万320円)で9位という結果に。
『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』は、ちょびヒゲの美術商チャーリー・モルデカイにふんしたジョニーをはじめ、グウィネス・パルトロー、ユアン・マクレガー、ポール・ベタニーら豪華キャストが集結したアクションアドベンチャー大作だが、2,500館以上で公開された作品としては配給のライオンズゲート史上最低のオープニング興収となってしまった。
今週末は、ケヴィン・コスナー、オクタヴィア・スペンサー共演のドラマ『ブラック・オア・ホワイト(原題) / Black or White』、エリク・ヴァン・ローイ監督が2008年のスリラー『ロフト.』をセルフリメイクした『ザ・ロフト(原題) / The Loft』、マイケル・ベイ製作のSF映画『プロジェクト・アルマナック(原題) / Project Almanac』が公開される。(編集部・市川遥)
1月23日~1月25日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(1)『アメリカン・スナイパー』
2(初)『ザ・ボーイ・ネクスト・ドア(原題) / The Boy Next Door』
3(3)『パディントン(原題) / Paddington』
4(2)『ザ・ウエディング・リンガー(原題) / The Wedding Ringer』
5(4)『96時間/レクイエム』
6(6)『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
7(初)『ストレンジ・マジック(原題) / Strange Magic』
8(5)『セルマ(原題) / Selma』
9(初)『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』
10(7)『イントゥ・ザ・ウッズ』