ついに最終章!大ヒットホラー『REC』への思いを監督が激白!
大ヒットゾンビ映画『REC/レック』シリーズ最終章、『REC レック4/ワールドエンド』を手掛けたスペイン人監督、ジャウマ・バラゲロが本作について語った。
1作目誕生から7年を経てついにシリーズ最終章となる4作目が完成し、いよいよ日本でも公開となる。今の率直な気持ちについてバラゲロ監督は「7年間にわたって作ってきたシリーズの最後ということで、寂しいしノスタルジックな気分だよ」と心境を吐露。一方で「4作とも全て異なるビジョンを持って(ホラーという)ジャンルにアプローチできたから、とても満足しているよ」と3作目以外の全作で監督を務めたシリーズへの思いを語った。
1作目と2作目の代名詞だったPOV(主観移動撮影)というスタイルについて「1作目では“恐怖の実験”をするためPOVを導入し、テレビカメラを使ってリアルタイムで起こっている恐怖を描こうと思った」とバラゲロ監督は言う。2作目では「スペイン軍の特殊部隊が普段カメラで録画をしているから、その設定を採用した。ともに誰もが信じられるリアルな設定なんだ」
しかし、3作目以降は「他にリアルで真実味のある設定を思いつかなかったから、思い切ってPOVを捨て、別の方法でストーリーを語ることにした」のだという。4作目でもPOVは採用されていないが「正直、撮る楽しさは半減したけど、逆に従来の撮影方法を用いることで本当に自分のやりたいことができたし、自然な作り方ができたね」と納得いく撮影ができたことをアピール。
今作では初期2作の舞台となったアパートを飛び出し、海上の巨大貨物船が舞台となる。「あのビルから出てどこに行くか考えたとき、今回も隔離された閉所じゃないとダメだと思った。最後の作品だし、原点に戻るうえでも舞台は重要だった」。軍事基地というアイデアもあったそうだが「(陸から離れ孤立した)船の中でさらに隔離もできるし、生き残りをかけた舞台として最適なのが船だったんだ」と舞台設定の理由を明かした。
一番好きなゾンビ映画を聞くと「1本だけ選ぶのは難しいから答えるのをやめようかと思ったけど、『ゾンビ』と『死霊のえじき』はやっぱり大好きだね!」とジョージ・A・ロメロの代表作を挙げたバラゲロ監督。最後に、次回作ついて「スペインを舞台にした英語作品。今度はスリラーだよ」と付け加えた。(小林真里)
映画『REC/レック4 ワールドエンド』は1月31日より新宿武蔵野館ほか全国公開