樹木希林「是枝監督は女優を見る目がない!」トークイベントで希林節炸裂!
女優の樹木希林が8日、高円寺にて開催中の「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」にて行われたトークイベントに、是枝裕和監督、東海テレビの阿武野勝彦プロデューサーと共に登壇。相変わらずの歯に衣着せぬ希林節で会場を沸かせた。
テレビと映画の越境なく面白いドキュメンタリーを紹介する本フェスティバル。6回目の今年は特集テーマを「闘い」とし、作り手の苦闘の跡が見られる10作品を紹介。著名人がセレクトした作品の上映会と、その後に行われるトークイベントも毎年好評を集めており、この日は、是枝監督が選んだ、樹木が人生初のお伊勢参りの旅に赴く姿を追った、東海テレビ制作の映画『神宮希林 わたしの神様』(2014)が上映された。
樹木は本作の上映について、「役者としても一人の人間としても、自分がしゃべっている(素の)姿は恥ずかしい。ひっそりと(公開が)終わっちゃいたいなぁと思っていたのに、またこういうことになって…」と恨み節。また、撮影中に伊勢神宮の内部に入ることができなかったことについては、「東海テレビに力がないから全然ダメ」と嘆き、「まだいるの? っていうくらい果てしなくカメラが回っている」と、言いたい放題で会場を爆笑に包んだ。
是枝組の一人として数々の作品に出演している樹木は、「監督は女優を見る目がわりかし偏っている」と爆弾発言も投下。「優れた監督なのに、何であんなところにあの女優を連れてくるのかな? というのは多々ある」そうで、「それは男の性(さが)だと思う」と分析。樹木は、是枝監督作『歩いても歩いても』(2007)で母親を演じたが、当初、その役は他の女優が予定されていたそうで、樹木は「その人なら私の方がいい!」と猛プッシュしたことを明かし、是枝監督を大慌てさせる場面も。舌好調の樹木はこの日、進行役に回り、観客からの質問にも気さくに答えるなどして交流を楽しんでいた。(取材・文:鶴見菜美子)
「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」は、パブリックシアター「座・高円寺」にて11日まで開催