二階堂ふみが必ずカラオケで歌う曲とは? 山下敦弘監督と初タッグ作を語る
14日公開の映画『味園ユニバース』で初めてタッグを組んだ二階堂ふみと山下敦弘監督が、互いの印象や6年前に初めて出会ったときのことについて語り合った。
本作は、関ジャニ∞の渋谷すばるが映画単独初主演を果たした青春音楽ムービー。記憶喪失の男・茂雄(渋谷)が、音楽スタジオを経営する大阪弁の少女・カスミ(二階堂)との交流を通して、自らの進むべき道を見いだしていく姿を描いている。
ヒロイン・カスミ役の二階堂について、山下監督は「撮影前は彼女自身の芯の強さが出過ぎないか心配だった」と振り返るが、「でも、編集してみたら10代の未熟な部分や揺らいでいる感じが絶妙に出ていて、すごいと思いましたね」と絶賛。二人が最初に出会ったのは二階堂がまだ14歳のときだったといい、「ワークショップに来てくれたんです。そこで僕は20代から40代までの人全員に中学生を演じてもらったんですけど、本物の中学生の二階堂が来ちゃったから、みんな中学生がわかんなくなっちゃったんですよね(笑)」と語る。
二階堂も当時のことをよく覚えていたようで、「自分は中学生だから、別に何もする必要はないと思って、周りの大人たちにも『中学生はそんなことやんないっす』って言っていました」と笑う。
その時からすでに今日の片りんがあったわけだが、本作で渋谷とスイカの種を飛ばしっこをするシーンでは、彼女のポテンシャルと想像力の高さを再確認できる。ここは監督が「僕が『もっと行ける!』と粘って何度もやってもらった」というシーン。これに対して二階堂は「すごく気持ち良かったです」と笑顔で語り、「山下さんの映画は画面に全て映っていなくても、その人の感情を感じ取れるところがすごいと思っていましたが、そういうシーンになりましたね」と分析までするから驚かされる。
それでいて、音楽映画でもある本作にちなんで「カラオケのおはこは?」と聞くと、「松田聖子さんの『赤いスイートピー』を必ず歌っちゃいますね」と即答するあたりには幼さと純粋さも。山下監督が「二階堂はまだいろんな引き出しを持っている」と語るように、今後も二階堂ふみがどのような顔を見せてくれるのか楽しみだ。(取材・文:イソガイマサト)
映画『味園ユニバース』は公開中