ベルリン映画祭で観客から「アイチャン」の声!橋本愛主演『ワンダフルワールドエンド』
第65回ベルリン国際映画祭
現地時間12日、第65回ベルリン国際映画祭のジェネレーション14プラス部門で映画『ワンダフルワールドエンド』が上映され、メガホンを取った松居大悟監督が登壇した。性描写、暴力描写も無修正で上映される本映画祭では、鑑賞できるのは基本的に成人のみだが、ジェネレーション部門だけは未成年でも観られる映画を集めている。
その中でも14歳以上を対象にした14プラスは、映画祭参加の興奮を隠せないティーンエージャーがいっぱい。本作の上映も、大きな笑い声や画面に突っ込みを入れる声が上がるなど、ビビッドに反応する観客の熱気あふれるものとなった。
本作は、アイドル志望の少女を主人公に、少女たちの夢と現実を描くもの。撮影会やSNSでファンとつながり、小規模のアイドルなら誰でもなれる時代を見せるのが興味深い。後半、夢から覚める少女たちだが、最後はファンタジーを交えたのが作品に広がりを持たせている。そのファンタジックな演出に、若い観客は大喜び。結末に向かい、どんどんボルテージを上げた。エンドロールが始まると「アイチャン」の声も聞こえ、主人公を演じた橋本愛の登場を期待する観客もいたようだ。
残念ながら橋本は登場しなかったが、松居監督が質問に答えた。意外性のある本作を「音楽をやってくれた大森靖子さんと作ったんですけど、僕の台本にダメ出しが積み重なって、わからなくなっていって、理屈じゃなく本能で作った感じです」と語る。最後に登場する不思議なウサギは何かと問われた松居監督は「僕もわからなくて。後で答えを教えてください」と夢を残し、喝采を浴びた。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)
映画『ワンダフルワールドエンド』は公開中