オスカー女優の女性平等権利を唱えるスピーチが波紋!
第87回アカデミー賞で助演女優賞に輝き、女性の平等権利を主張したスピーチで支持を集めたパトリシア・アークエットが、舞台裏での発言で賛否両論を巻き起こしている。
【写真】母親役で助演女優賞に!『6才のボクが、大人になるまで。』
アークエットは全米が注目するアカデミー賞の授賞式で、ジェンダー平等と男女間における賃金格差について、「命を授けた全ての女性、納税者、そしてこの国の皆さん、わたしたちは平等の権利のために闘ってきましたね。賃金平等への闘いはもうこれきり、アメリカの女性たちは平等の権利を手にする時なのです」とスピーチを締めくくった。メリル・ストリープやジェニファー・ロペスが彼女のスピーチに歓喜する様子が映されるなど、好意的に受け入れられていたようだ。しかし、アークエットはその後、舞台裏で「アメリカの女性、女性を愛する男性、そして今まで闘ってきたゲイや有色人種の人々は、今度はわたしたち女性のために闘うべき」と発言。その発言はツイッターをはじめソーシャルネットワークで広まり、彼女の発言は無神経であると、強い反発を受ける結果となった。
Varietyによると、アークエットの発言に対し「レズビアンや有色人種の女性も賃金不平等のために闘っているという事実を無視している」「あなたたちのために人種差別や反LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)と闘った。だから今度はわたしたち女性の賃金平等のために闘ってという英雄ぶった発言は、中流・上流階級の異性愛者である白人女性に多大なる負のイメージを植え付けただけ」といった意見が上がっている。
その後、アークエットは自らの発言について、「LGBTコミュニティーの権利を長らく唱えてきたわ。疑問に思っているのは、どうしてあなた方は女性のために平等を唱えないのかしらということなのよ」「賃金平等は人種に関わらず、アメリカにおける全ての女性を救うわ。彼女たちの子供と社会も」などとツイートした。
アークエットは、以前ニュースサイトW.E.N.Nに、今回助演女優賞を受賞した映画『6才のボクが、大人になるまで。』での母親役のギャラは、ベビーシッターと犬の散歩代行者に支払う金額よりも少ないと語っていた。(編集部・石神恵美子)