柄本明、いかりや長介さんからバトン引き継ぐ…23年ぶり地上波ドラマ主演
いかりや長介さん主演で人気を博した法廷サスペンスドラマ「弁護士 猪狩文助」シリーズ(TBS系)が、約12年ぶりに「新 法廷荒らし 猪狩文助~終の棲家~」のタイトルで復活することになり、主演を務める柄本明が都内で行われた記者会見に出席した。柄本は、これが23年ぶりの地上波ドラマ主演となる。
いかりやさんからバトンを引き継ぐ形となった柄本は、会見で意気込みを聞かれると「もちろん、いかりやさんの前シリーズは拝見して、参考にしますが、ある意味では、いつもどおりに演じるだけ」と自然体の回答。「現場はとても良い雰囲気で、演じていて、楽しかったです」と撮影を振り返った。
一見、偏屈な老人といった風采だが、裁判での老練で鋭い弁舌から“法廷荒らし”の異名をとるすご腕弁護士・猪狩文助の活躍を描く本シリーズ。猪狩というキャラクターの魅力を柄本は「猪狩は、わがままで傍若無人。わざわざ人が嫌がる意地悪を言う。そういうところが好きですね」と語り、「普通なら、こんな色の服は着ないだろうっていう格好をしているし、傘をつえ代わりにして歩くとか、小道具は自分なりに工夫してやったつもりです」と役づくりへのこだわりを明かした。
新作で猪狩は、ある老人ホームで起きた理事長焼死事件の裏にある人間模様をあばいていく。劇中で重要な役どころを演じた共演の米倉斉加年さんが、撮影後の2014年8月に急逝されたことにふれた柄本は「僕らの大先輩ですから。米倉さんが法廷で証言するシーンが素晴らしくて、やっぱりさすがだなと思って(現場で)拝見していたんです。『坂の上の雲』(NHK)で共演して以来でね……」とありし日の名優へ思いをはせていた。
TBSの「弁護士 猪狩文助」シリーズは、2001年から2003年まで、いかりやさん主演で全5作が放送された人気作。「赤かぶ検事」シリーズでも有名な作家・和久峻三の「告発弁護士」シリーズが原作。(数字は宣伝調べ)(取材/岸田智)
月曜ゴールデン「新 法廷荒らし 猪狩文助~終の棲家~」はTBS系で3月16日夜9時00分~10時54分放送