『第9地区』監督の新作ロボットアクション『チャッピー』が初登場1位!
全米ボックスオフィス考
先週末(3月6日~3月8日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督が手掛けたSFアクション映画『チャッピー』が興行収入1,334万6,782ドル(約16億161万3,840円)で初登場1位に輝いた。(数字はBox Office Mojo調べ、1ドル120円計算)
『チャッピー』は、2016年、南アフリカのヨハネスブルグで世界初となる人工知能搭載の兵器ロボットが誕生するところからスタート。チャッピーと名付けられたそのロボットは急速な成長を遂げるが、その姿を見た研究者たちは「考えるロボットは人類の敵」と考え、純粋無垢(むく)な心を持ったチャッピーを追い詰めていく……。モーションキャプチャーでチャッピーを演じたのは、ブロムカンプ監督作にはおなじみのシャールト・コプリー。そのほかヒュー・ジャックマン、シガーニー・ウィーヴァーらが出演している。
ブロムカンプ監督作としては『第9地区』(2009)、『エリジウム』(2013)に続き3作連続で初登場1位を記録したが、オープニング興収は『第9地区』の3,735万4,308ドル(約44億8,251万6,960円)、『エリジウム』の2,980万7,393ドル(約35億7,688万7,160円)に遠く及ばないという物足りない結果に。SFアクション映画では先月、『マトリックス』のラナ&アンディ・ウォシャウスキー姉弟がメガホンを取った『ジュピター』が公開されたが、そのオープニング興収(1,837万2,372ドル・約22億468万4,640円)も下回っている。なお、『ジュピター』は初登場3位だった。
3位には、ジュディ・デンチ主演コメディー『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の続編『ザ・セカンド・ベスト・エキゾチック・マリーゴールド・ホテル(原題) / The Second Best Exotic Marigold Hotel』が興収854万370ドル(約10億2,484万4,400円)で初登場。27館での限定公開から館数を増やしていった前作とは違っていきなり1,573館で公開され、十分な興収を稼ぎ出した。一方、2,777館で公開されたヴィンス・ヴォーン主演コメディー『アンフィニッシュド・ビジネス(原題) / Unfinished Business』は興収477万2,613ドル(約5億7,271万3,560円)で初登場10位と惨敗した。
また、クリント・イーストウッド監督作『アメリカン・スナイパー』は11位でトップ10圏外となったものの、累計興収は3億3,710万370ドル(約404億5,204万4,400円)に達し、『ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス』を抜いて2014年に公開された映画で最も興収を上げた作品となった。
今週末は、ディズニーの実写映画『シンデレラ』、リーアム・ニーソン主演アクション『ラン・オールナイト』などが公開される。(編集部・市川遥)
3月6日~3月8日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『チャッピー』
2(1)『フォーカス』
3(初)『ザ・セカンド・ベスト・エキゾチック・マリーゴールド・ホテル(原題) / The Second Best Exotic Marigold Hotel』
4(2)『キングスマン:ザ・シークレット・サービス(原題) / Kingsman: The Secret Service』
5(3)『スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!』
6(4)『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』
7(6)『マクファーランド、ユーエスエー(原題) / McFarland, USA』
8(5)『ザ・ラザロ・エフェクト(原題) / The Lazarus Effect』
9(8)『ザ・ダフ(原題) / The DUFF』
10(初)『アンフィニッシュド・ビジネス(原題) / Unfinished Business』