モンキー・パンチが考える「ルパン三世」のテーマは読者を不愉快にさせないこと!
漫画家のモンキー・パンチが22日、TOHOシネマズ 日本橋で開催中の「東京アニメアワードフェスティバル 2015」内のプログラム『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』上映会に浄園祐プロデューサー、小池健監督らとともに来場した。
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モンキー・パンチが本映画祭で功労賞を受賞したことを記念して行われた本上映会。会場からの拍手で迎えられたモンキー・パンチは「まさか受賞するとは思っていなかったのでビックリ。ありがとうございます」と観客にあいさつ。ルパンのテーマについて質問が及ぶと、「とにかく読んでもらって、読者に不愉快な思いをさせたくないということが1番。たとえ悲惨な画を描いたとしても次のコマでは明るくしたりとか。なるべく読み終わった後にはほがらかになってほしい。それを心がけながら描いてきました」とコメント。さらに「ルパンは不可能なことに挑戦し、成功させていく。そういうことを考えながら20数ページで完結するようなストーリー作りを心がけた。それから最後にはどんでん返しもプラスするようにしたいと思っていました」と付け加えた。
1967年に漫画アクションで連載が開始された「ルパン三世」は、アニメ版、実写版、さらに近年では宝塚版まで登場。その遺伝子は着々と受け継がれているが、そのことについて「僕の描いたものはどう解釈してもらっても十分だと思う。僕自身もぼかすところはぼかしていますんで、何から何まできっちりと描いているわけではない。年齢や家庭環境もぼかしていますしね」と語る。
また、30年ぶりの新テレビシリーズが始まることについて浄プロデューサーは「まずはイタリアRTI局から放送は開始しますが、何とか日本の皆さんにも楽しんでもらえるよう、全26本を鋭意制作中です。これはど真ん中の王道のルパン。そしてもう片方で小池さんのギラギラしたハードなルパンも始動しております。(中心キャラとして)峰不二子、次元大介ときて、次は誰だということになるでしょうが、こちらにも期待してほしいですね」とコメント。
そんな2人に対して、「僕はあくまでも漫画家ですから皆さんにお任せしています」と切り出したモンキー・パンチは「楽しみですね」と笑顔。そして最後には「僕は昔から3Dの写真を撮るのが大好きだし、もちろん3D映画も大好き。そろそろどこかで飛び出せルパンみたいな作品ができたらいいなと思っているのでよろしくお願いします」というリクエストまで飛び出した。(取材・文:壬生智裕)