21年ぶりに続編が出版へ ネルソン・マンデラ元大統領の自伝
ノーベル平和賞を受賞し、2013年に亡くなったネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領の自伝「自由への長い道 ネルソン・マンデラ自伝」(1995年発行)の続編が、21年の時を経て、2016年に出版されることがわかった。イギリスの出版社Pan Macmillanが発表した。
「自由への長い道 ネルソン・マンデラ自伝」は、青年時代反アパルトヘイトの活動に身を投じ、国家反逆罪で27年間投獄されたマンデラ氏が、半生を振り返り執筆した自伝。2013年にはイドリス・エルバ主演で、『マンデラ 自由への長い道』のタイトルで映画化された。
続編は、大統領任期中の1998年から執筆し始めたマンデラ氏の原稿を基に、未完成部分はアーカイブ資料などを参考にしつつ、マンデラ氏の元上級顧問らを含めたチームが補完する形で製作。グラサ・マシェル元大統領夫人は、「彼は、南アフリカ大統領として活動した人生において最も大事だった時期(1994年~1999年)を反映した記録を残すことを望んでいました」と語り、続編出版への喜びを見せている。詳しい発行日はまだ明らかにはされていない。
ジョージナ・モーリー論説委員は、財団の協力の下続編の企画は進められているといい、「『自由への長い道 ネルソン・マンデラ自伝』の続編では、政府活動を引退した彼のことだけではなく、彼が掲げていたスローガンを読者に思い出させることでしょう。そして彼のビジョンと政治哲学は今も、南アフリカだけではなく世界中を変えることができるはずです」と述べている。(編集部・井本早紀)