演技力は最下位だった藤野涼子&板垣瑞生!『ソロモンの偽証』監督が証言
5日、映画『ソロモンの偽証 後篇・裁判』先行上映記念舞台あいさつが都内にて行われ、藤野涼子、板垣瑞生、成島出監督が出席した。成島監督は、オーディションで勝ち残った全生徒役の中で、藤野と板垣が「演技力は最下位」の落ちこぼれだったと、意外なエピソードを明かした。
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本作は、人気作家・宮部みゆきのベストセラー小説を2部作で映画化したミステリー超大作。中学校で起きた男子生徒の謎の転落死をきっかけに、登場人物たちが次々と起こる不可解な事件に翻弄される姿を映し出した前篇とは一転、本作では、隠された真実を暴くため、生徒たちによって開廷された学校内裁判の一部始終が描かれる。
登場する33人の生徒役は、約1万人が応募したオーディションで決定しており、新鋭とベテラン俳優との共演にも注目が集まる本作。中でも目を引くのは、主役の藤野涼子役(芸名と同名)を演じた、これまで演技経験がない新人・藤野と、物語のキーマンとなる神原和彦役を演じた板垣だ。
重責につぶされることなく役を演じきった藤野と板垣だが、実はこの二人、オーディション後に行われたワークショップの段階では「演技力は最下位」だったそうで、成島監督は「子役からやっている子とか、はるかに上手な子がいた」と振り返る。さらに、演技の上達が追いつかず、「多くのスタッフから撮影に間に合わないと反対された」とも。それでも成島監督は、「この二人のまっすぐな眼差しと心にかけてみよう。この二人で成立しないなら映画は止めよう」と、熱い思いを抱いて撮影に臨んだのだとか。その情熱も伝わってか、最終的に期待に応えてくれた二人に、「見事やりきってくれました。本当に感謝しています」と、成島監督はねぎらいの言葉をかけた。
そんな成島監督のもと、1年近く本作に関わってきた藤野は、「(後篇が)公開される嬉しさと共に、みんなと別れる寂しさもあります」としんみり。板垣は「映画を通していろんな方々に出会えて幸せだったし、人生で1回経験できるかできないかくらいの映画に出演できて、すごくうれしいです」と喜びをにじませた。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』は公開中
映画『ソロモンの偽証 後篇・裁判』は4月11日より全国公開