片桐はいり、小林聡美と学生時代の“思い出の地”で舞台あいさつ
18日、ドキュメンタリー映画『アルプス 天空の交響曲(シンフォニー)』の初日舞台あいさつが都内・シネスイッチ銀座で行われ、初の映画ナレーションに挑戦した女優の小林聡美と、芸名が「アルプスの少女ハイジ」に由来するほどアルプス好きの片桐はいりが登壇。「聞き慣れない地名が山ほど出てきて大変だった」と舞台裏の苦労を明かす小林に対して、片桐は「聡美さんのナレーションは正しいところへ間違いなく連れていってくれる。絶対に遭難しない」と絶賛した。
本作は、ヘリコプターに搭載した最先端空撮用カメラ「シネフレックス」によって、登山者ですら見たことのない絶景のアルプス山脈を撮影したドキュメンタリー。溶けた氷の水を貯水する巨大ダムや、美しい絵画のような山岳ハイウェイ、湖に沈んだ教会、世界大戦の傷跡、世界で初めて開業した山岳鉄道、さらにはダイナミックに山と戯れる人々の姿などが鮮烈に映し出される。
実際に映画の撮影場所を旅したことがあるという二人。小林は「20年ほど前に母の還暦祝いでユングフラウヨッホなどに行ってきましたが、とても気持ちのいいところでしたね」と母との思い出を述懐。一方の片桐は「『アルプスの少女をたずねる旅』という雑誌の企画で、わたしもユングフラウ地方へ行ったことがありますが、滞在中、ずっと悪天候で雲と雲の間からほんの少し山が見えただけ。ヨーゼフにもペーターにも会えなかったし」と冗談まじりに苦い思い出を吐露した。
それでもパラグライダーで大自然を満喫したという片桐は、「今度行くときは、ちゃんと山を見てみたい」とリベンジを誓うと、小林も「わたしも還暦前にアルプスをパラグライダーで飛んでみたい」と追随。さらに「この作品は想像を絶する映像が次から次へと出てきます。その雄大さを楽しんでほしい」と映画の見どころもしっかりアピールしていた。
なお、舞台あいさつが行われたシネスイッチ銀座は、10年前に小林と片桐が共演した『かもめ食堂』の初日舞台あいさつが行われた思い出の地。さらに、学生時代にこの劇場でモギリのアルバイトをしていたことを明かした片桐は、「今日はその辺の縁で呼ばれたんですね」と照れ笑いしながらも、懐かしそうな表情を見せていた。(取材:坂田正樹)
映画『アルプス 天空の交響曲(シンフォニー)』はシネスイッチ銀座で公開中、全国順次公開