第2次世界大戦下での7歳のアメリカ少年と日系アメリカ人の友情を描いた映画とは?
第2次世界大戦下の、少年と日系アメリカ人の友情を描いた話題作『リトル・ボーイ(原題) / Little Boy』について、マイケル・ラパポートが語った。
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父親ジェームズ(マイケル)が戦地に行き、母親エマ(エミリー・ワトソン)と共に暮らす7歳の少年ペッパー(ジェイコブ・サルヴァティ)が背が低いことでいじめられていたある日、謎の日系アメリカ人、ハシモト(ケイリー=ヒロユキ・タガワ)と出会い、その内気な性格が変わっていくさまを描いた本作。映画『ベラ(原題) / Bella』のアレハンドロ・モンテヴェルデ監督がメガホンを取った。
出演経緯について「まず素晴らしい脚本だった。アレハンドロと脚本家ペペはとても情熱家で、彼らは心の底から感情的な作品を製作し、家族向けのメッセージも今作に含めた。さらに僕はエミリー・ワトソンのファンだったからだ。彼女のイメージはシリアスな女優だが、実際にはとてもユニークで、よくジョークを言う。最後に、21歳から俳優をしていた僕が実生活で父親となり、父親の役ができる良い機会だと思ったからだ」と語ったように、これまでとは異なったマイケルが鑑賞できる。
現在、父親でもあるマイケルが、もし、子供を育てている親たちに対して何かアドバイスするとしたらどんなことだろうか、との質問に「子供の誰もが将来の夢や恐怖に関して、親に尋ねることがあると思うが、子供と話をするときは、常に自分自身を信じることを繰り返し伝える必要がある。それに、親が子供たちと同じ立場でいることも大切だと思っている。もちろん、親が子供たちと同じ立場にいることで、彼らの夢が全てかなうとは思わないが、(夢に向かって)子供たちが何か一つずつ達成することへの支援はできるはずだ」と述べた。
日系アメリカ人への差別ついて「今日、テレビアニメや映画での露骨な人種差別的な表現は、それほど不快に思われずに受け入れられてしまっている傾向がある。でも、今作で描かれている第2次世界大戦時とは違って、現在はツイッターやソーシャルメディアなどで人種差別的な表現をしたら、徹底的にたたかれ、キャリアを失うこともあり得る。そのため、僕も戦時下で全ての日本人を勝手に野蛮人扱いしていたアメリカ人の対応も、ちゃんと学ばなければいけないと感じた」と明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)