アダム・サンドラーの新作映画 人種差別的内容に怒った先住民キャストが10人以上が降板
アダム・サンドラーの新作映画『ザ・リディキュラス・シックス(原題) / The Ridiculous Six』のニューメキシコ州の撮影現場から10人以上の先住民キャストが出ていったという。
この映画は『荒野の七人』のパロディーで、アダムのほか、ニック・ノルティ、スティーヴ・ブシェミ、ダン・エイクロイド、ジョン・ロヴィッツ、ヴァニラ・アイスなどが出演している。
TMZ.comなどによると、先住民キャストは映画内でのアメリカン・インディアンの描写のされかたに激怒したのだという。女性キャラクターには「ビーバーの息(口が臭いという意味)」「ブラなし」など軽蔑的な名前がつけられているほか、先住民特有の長パイプを吸いながら用を足すシーンなどがあり、彼らは耐えられなくなったらしい。
製作会社のNetflixはジョークだと映画の内容を擁護。「タイトルに『リディキュラス(くだらない)』が入っているのには理由があるんです。実際にくだらないんです」とコメントし、西部劇映画の典型を風刺しているのだと言っている。
先住民キャストの1人ローレン・アンソニーは、「この映画にはずいぶん前に出演を持ちかけられましたが、やる気はありませんでした。でも、コメディーで人種差別的にはしないと言われたので出演を決めたんです。でも、月曜日になって現場には変な空気が流れ始めました。僕たちはアパッチ族の役だったのですが、ステレオタイプ化されているだけで、アパッチ族というよりコマンチ族のような恰好をさせられたんです」とIndian Country Todayにコメントしている。
監督に不満を述べたところ、これはコメディー映画であり、意図的にばかにしているわけではないと説明をされたらしい。Deadlineによると、撮影はそのまま続けられているという。(澤田理沙)