田辺誠一“画伯”、美術教師役に抜てき「面白いなあ」
独特の画風で“画伯”として話題を集める俳優の田辺誠一が28日、NHK BSプレミアムドラマ「忌野清志郎 トランジスタ・ラジオ」の記者会見に出席。本作で美術教師役を務める田辺は「僕も絵を描いているので、面白いなあと思いました」と笑顔を見せた。会見には、共演の渡辺大知、中条あやみも登壇した。
本作は、2009年に58歳で亡くなったロックボーカリスト・忌野清志郎さんの世界をドラマ化した作品。清志郎さんが実際に過ごした都立日野高校を舞台に、若者たちの夢と不安を、清志郎さんのバンド・RCサクセションの名曲「トランジスタ・ラジオ」に乗せて描く。
学校になじめない主人公・坂口(渡辺)が慕う美術教師・小林先生を演じる田辺は、「僕も普段、絵を描いておりまして(笑)、撮影のころもずっとキャンバスで絵を描いていました」と切り出し会場の笑いを誘うと、「清志郎さんの歌じゃないですが、絵の具で手が汚れるのを洗って、台本を読んで現場に行って、また絵の具で手を汚してみたいなことをやっていましたね」と述懐。
「清志郎さんの曲は、中学のころから聴いていて、歌詞に物語があると思います。小林先生は、絵を通して(主人公に)人生を教えるのですが、僕も俳優なので、演技を通して何かを伝えたいというところは(小林先生と)同じかもしれません」と自身と役を重ね合わせた。
会見には、清志郎さんが高校時代に描いた「顔のない自画像」も登場。この絵を見た田辺は「さっきからずっと見ていました。この先どうなるんだろう、いやどうにかするぞという、期待と不安が入り混じった絵ですね。それと清志郎さんのピンク好きもよく出ている。色彩豊かで、希望を感じます」と絵の力強さに目を大きくしていた。
「忌野清志郎 トランジスタ・ラジオ」は5月3日夜10時より、NHK BSプレミアムにて放送。(取材/岸田智)