「24」最新作はおきて破り!?評判の理由を検証
4年ぶりに復活した「24-TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ」が、従来のおきてを大胆に破る設定と長年のファンを喜ばせるストーリーで評判を呼んでいる。評判の理由を検証してみた。
2001年の全米放送スタート以来、世界中で社会現象ともいえる大旋風を巻き起こし、日本でも海外ドラマブームの起爆剤となった「24-TWENTY FOUR-」。ロンドンを舞台にした今回は、シリーズ史上初めてのヨーロッパロケとなった。バッキンガム宮殿やピカデリーサーカスなどの有名な観光名所をちりばめた映像が新鮮で、勝手がわからぬ新天地での追跡劇もサスペンスを盛り上げ、過去シーズンにはない魅力を盛り込むことに成功している。
さらに、これまで24時間リアルタイム進行がトレードマークだった本作(番外編の「24-TWENTY FOUR- リデンプション」を除く)だが、今回はその半分に当たる12時間リアルタイム進行を採用。全体のサイズをコンパクトにしながらも、大規模なロケ撮影とアクションを投入することで、これまで以上にスピーディーかつ手に汗握る作品に仕上げているのだ。
その一方で、合衆国大統領となった恩師ヘラー(ウィリアム・ディヴェイン)、その娘で元恋人のオードリー(キム・レイヴァー)、そしてCTU(テロ対策ユニット)時代の良き仲間で今はハッカーとなったクロエ(メアリー・リン・ライスカブ)と、おなじみの人気キャラたちが意外な形で再登板。さらには、ジャック(キーファー・サザーランド)にとって最大の宿敵ともいえるあの人物もシーズン後半に登場し、波乱に満ちたストーリーを一層かき乱してくれる。
ほかにも、複雑に絡み合ったテロの構造、交錯する各国の政治的な思惑、意外なところに潜む敵側スパイの裏切りなどなど、ファンを熱狂させてきた同番組ならではの仕掛けも盛りだくさん。従来のおきてを覆す新たな試みと番組の伝統を巧みに融合させた絶妙なバランス感覚こそ、4年ぶりの復活を成功に導いた最大の理由といえるかもしれない。(なかざわひでゆき)
「24 -TWENTY FOUR- リブ・アナザー・デイ」はWOWOWプライムにて6月27日より放送 毎週土曜午後2:00(4話ずつ放送)※第1話無料放送