高良健吾&尾野真千子『きみはいい子』モスクワ映画祭コンペ部門に邦画唯一の正式出品!
高良健吾と尾野真千子が共演した映画『きみはいい子』が、第37回モスクワ国際映画祭コンペティション部門に、日本映画から唯一正式出品されることがわかった。昨年最優秀作品賞と最優秀男優賞をダブル受賞した『私の男』に続き、日本映画の受賞となるのか期待がかかる。
モスクワ映画祭は、カンヌ、ベネチア、ベルリン映画祭と並び世界四大映画祭と称される権威ある映画祭。これまで黒澤明、新藤兼人など日本を代表する監督の作品が上映されてきた歴史がある。また、第35回では真木よう子主演映画『さよなら渓谷』が48年ぶりとなる審査員特別賞、第36回では『私の男』が最優秀作品賞と最優秀男優賞に輝くなど、近年日本映画にスポットライトが当たっており、『きみはいい子』もその勢いに続くことができるのか注目を浴びそうだ。
『そこのみにて光輝く』で第38回モントリオール世界映画祭・最優秀監督賞を受賞した呉美保監督が、中脇初枝の第28回坪田譲治文学賞作を映画化した本作は、学級崩壊をさせてしまう新米教師や、親からの虐待を受け自身も子供を虐待する母親らが、現実と葛藤しながらも生きていく姿を描く再生と希望の物語。池脇千鶴、高橋和也ら実力派俳優陣が脇を固め、人のつながりから生まれる幸せと愛をスクリーンに浮かび上がらせる。
メガホンを取った呉監督は、「日本の、どこにでもある町の、どこにでもいる人を描きながら、この映画はもしかしたら、世界のどこかのだれかにも通じるのではと、その『だれか』にこそ見てもらえたらと、こっそり思っていました」と本作に込めた思いを語る。「モスクワ映画祭コンペティション部門への出品が決まったとお聞きし、そんなわたしの願いが早くも通じたようで、とってもうれしいです。日本での公開直前に、モスクワでのコンペ上映だなんて、ワクワクさせてもらえることに心から感謝です」と期待に胸を高鳴らせた。(編集部・吉田唯)
映画『きみはいい子』は6月27日よりテアトル新宿ほか全国公開
第37回モスクワ国際映画祭は現地時間6月19日~26日に開催