下着&素足で疾走……綾野&沢尻&伊勢谷、歌舞伎町での熱演を振り返る
新宿・歌舞伎町のスカウトマンたちの戦いを描いた映画『新宿スワン』で、体を張った熱演を見せる綾野剛、沢尻エリカ、伊勢谷友介が、撮影現場での秘話を語り合った。
【写真】ざわちんの山田孝之激似メイクに、綾野剛驚き!フォトギャラリー
女の子に声を掛け、歌舞伎町の店に紹介する「スカウト」の仕事でのし上がる主人公・白鳥龍彦を演じた綾野剛。劇中にはライバルとの乱闘など激しいアクションもあったが、「壁に頭をぶつけるシーンでは、『オデコからいくと割れるかも』と瞬時に考え、とっさにぶつかる位置を変えて、軽い脳しんとうで済んだ」と衝撃の告白。撮影中、あわや大ケガという瞬間が何度もあったことを想像させる。
龍彦と思いを寄せ合う風俗嬢アゲハ役の沢尻エリカは、そんな綾野の姿を見て「ヒヤヒヤしっぱなしだった」と言いながら、素足で歌舞伎町の路上を走るという、こちらも女優魂が試される過激な演技に挑戦。「まさかランジェリー姿で歌舞伎町を走るとは思いませんでした。全く問題ありませんでしたけど(笑)」と余裕で振り返る沢尻に、綾野は「スゴい根性」と感心しきりだった。
監督は、このところ話題作が途切れない園子温。龍彦の先輩格のスカウト、真虎(まこ)を演じた伊勢谷友介は、学生時代から園監督に憧れていたという。「『希望の国』に出演したのですが、残念ながら出演シーンがカットされて1シーンだけになり、失恋した気分になった」と、意外なエピソードも打ち明けつつ、「監督が街で声を掛けたキャバ嬢をエキストラに起用したり、刺激的な現場でした」と、念願だった園作品を満喫したようだ。
「自分をさらけ出して演じられた現場だった」と語る沢尻に、「撮影中、監督にスニーカーを贈った」という綾野。伊勢谷によると、そのスニーカーには綾野による、ここでは教えられない「際どい絵」が描かれていたとか……。こうして現場の裏でも絆を深めた彼らキャストと、異才・園子温の演出が起こした化学反応の熱さは、『新宿スワン』の全編にほとばしっている。(取材・文:斉藤博昭)
映画『新宿スワン』はTOHOシネマズ新宿ほかにて上映中