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若者の逃避行を現実と幻想で描いた映画とは?

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左から、リア・メイヤーホフ監督、主演ナタリア・ダイヤー、ピーター・ヴァック
左から、リア・メイヤーホフ監督、主演ナタリア・ダイヤー、ピーター・ヴァック

 映画『トゥイッチ(原題)/ Twitch』で、学生アカデミー賞にノミネートされたリア・メイヤーホフ監督が、新作『アイ・ビリーブ・イン・ユニコーンズ(原題) / I Believe in Unicorns』について、主演ナタリア・ダイヤー、ピーター・ヴァックらと共に語った。

 本作は、ポラロイド写真の撮影に興味を持つティーンの少女ダヴィーナ(ナタリア)が、ある日学校でスケボー少年スターリング(ピーター)に惹(ひ)かれ、恋に落ちた二人はロードトリップに繰り出すが、不安定な関係から、いつしかスターリングが暴力的になり、ダヴィーナは妄想の世界に引きこもっていくというドラマ。

 映画内で現実の世界と妄想の世界が交錯することについて、リアは「最初に俳優と、現実の世界を3週間撮影して、残りの1週間でナタリアと幻想的なシーンを撮り、その後幻想的なシーンを含むストップモーション映像をアニメーターのクルーと共に数週間かけて製作したわ。確かに現実と幻想の世界をバランスよく描くのは難しかったけれど、今作はほとんどダヴィーナ視点で描かれていて、彼女はとても想像力があり、夢見がちなティーンの少女なため、観客も彼女の旅行に同行している感じになるの」とバランスを考えながら撮影したことを語った。

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 映画『トゥルー・ロマンス』『地獄の逃避行』の音楽をほうふつさせることについて「音楽スーパーバイザーのコルビー・トレインと共にサウンドトラック用の音楽を選考したの。それから映画監督の経験もある作曲家サーシャ・ゴードンとは、『トゥルー・ロマンス』『地獄の逃避行』に似た音楽を作曲した。観客はこの曲を聴くことでこれらの映画を思い浮かべるけれど、今作はそれとは真逆の映画であるため、まるで観客を裏切っているようで、それが面白いと思ったの」と選考理由を語った。

 ナタリアは、撮影時は役柄と同じ16歳だった。「撮影当時は、同じ年齢だから、理解しやすいのは当然だけれど、撮影から2年たった今でも、ダヴィーナが自分探しをする過程が今のわたしでも共感が持てるの」と答え、一方ピーターは「僕はこの高校生であるスターリングを24歳のときに演じたけど、ある意味楽しめた。高校生当時は、この映画の撮影のように楽しむことができなかったからね」と振り返った。

 映画は、通常の逃避行映画とは異なる設定が興味深く描かれている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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