アニメ『この世界の片隅に』の製作が正式決定! 3,600万円以上の支援集まる
クラウドファンディングを通じて制作支援メンバーの募集が行われていた、映画『マイマイ新子と千年の魔法』の片渕須直監督が手掛ける長編アニメーション『この世界の片隅に』の製作が正式決定した。
『この世界の片隅に』は、「夕凪の街 桜の国」などで知られる漫画家・こうの史代による同名コミックの映画化作品。第2次世界大戦中の広島・呉を舞台に、同地の軍港で海軍に勤務する男性に嫁いだ少女が、戦火によって大切なものが消えてゆく中、けなげに日々の営みを築いていく姿を描く。スタジオジブリで経験を積み、数々の人気アニメを手掛けてきた片渕監督が、約4年前よりアニメ化の準備を進めてきた。
本格的な製作にあたり、スタッフの確保やパイロットフィルム制作の資金を調達するため、クラウドファンディングサービス「Makuake」にて資金調達を敢行。3月9日から5月29日までの募集期間中に、合計3,374人の支援者から3,622万4,000円の資金を得た。
支援者数は日本国内における最高記録を更新。金額も当初目標としていた2,000万円を大きく上回る181%の達成率となり、こちらもクラウドファンディングを通じた映画作品の資金調達額としては、国内史上最高額を記録した。
この結果を受け、『この世界の片隅に』の製作委員会が正式に発足。劇場公開は2016年の秋を予定しており、配給は東京テアトルが担当する。統括プロデュースはアニメ「のだめカンタービレ」などの株式会社ジェンコ。アニメーション制作は「坂道のアポロン」「残響のテロル」などのMAPPAが手掛ける。(編集部・入倉功一)
映画『この世界の片隅に』は2016年秋、全国公開予定