長谷川博己、やりすぎちゃった…殻を破りすぎた演技を反省
俳優の長谷川博己が24日、都内で行われた映画『ラブ&ピース』ジャパンプレミアに麻生久美子、西田敏行、園子温監督と共に出席した。劇中、かなり振り切った演技でロックミュージシャンになりきった長谷川は、「ちょっとやりすぎちゃったなという後悔がありました」と反省の弁を述べるも、園監督は「いや全然。今までにない、長谷川君の殻を破りすぎた(笑)、普通5年くらいかかるところをたったの1秒で破り捨てた、すさまじい演技です」と褒めちぎった。
園監督と同様に西田も、「熱いものを持っていて、意欲に燃えていて、しゃべっていて楽しい。自分の中にあったエネルギーが喚起させられる。一見そう見えないでしょ? 青白くて……」と冗談を交えながら長谷川の役者魂を称賛。しかし、撮影中は長谷川や麻生ではなく、おもちゃとばかり絡んでいたという西田は、撮影エピソードを笑顔で語る麻生たちにうらやましげな視線を投げ掛ける場面も。そんな西田に、園監督は「俳優人生の中でけっこうツラい方の経験をされたと推測します。観ている方もツラそうだな……と」と同情を寄せると、「たまに長谷川君の撮影の日ではないのに、西田さんの話し相手として呼んだりしました」と話し、笑いを誘った。
本作は、恋心を抱く寺島裕子(麻生)ともまともに話せないサラリーマンの鈴木良一(長谷川)が、一匹のミドリガメとの出会いをきっかけに、失いかけた愛や夢を取り戻そうと奮闘する姿を描いた感動エンターテインメント。
25年間温めてきた作品ということもあり、仕上がりに大満足の園監督は「喜びで胸がいっぱい」と感無量の表情。長谷川も「なんだかわからないけど、無意識に訴えかける感動があった」と爽快な笑顔を見せた。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『ラブ&ピース』は6月27日より全国公開