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今年のアカデミー会員候補の選定基準は「多様性のある選考の実現」

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初のアフリカ系アメリカ人就任者 シェリル・ブーン・アイザックス会長
初のアフリカ系アメリカ人就任者 シェリル・ブーン・アイザックス会長 - Lester Cohen / WireImage / Getty Images

 アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミー会長のシェリル・ブーン・アイザックスが26日、高畑勲監督を含め322名を本年度の新たなアカデミー会員候補として発表したが、今回のアカデミー会員は、多様性のある選考の実現に向けて選定したことが明らかになった。

 今年2月のアカデミー賞シーズンに、選考委員に男性・白人・年配者が多いことから選考における多様性が欠けているのではないかと映画芸術科学アカデミーに対する非難の声が上がった。しかし、本年度の選考においては「より多様性のあるメンバー編成にするべく322名の映画業界功労者を本年度のアカデミー会員として招待し、彼ら彼女らの創造性・アイデア・経験をアカデミー賞の選考に取り入れていきたい」と会長シェリルは述べている。

 アカデミー会員候補の中には、2014年度第87回アカデミー賞作品賞ノミネートの『グローリー/明日への行進』でマーティン・ルーサー・キング・Jr.を演じたデヴィッド・オイェロウォや、ベネディクト・カンバーバッチロザムンド・パイクトム・ハーディ、今なお世界的に大人気のハリー・ポッターを演じたダニエル・ラドクリフも含まれている。シェリルは、「ノミネート歴は無いが若くて才能のある人材についても、アメリカ人だけでなく世界中から集めたい。アカデミーは常に成長し続けなければならない」とDeadlineのインタビューで述べている。

 今回アカデミー会員候補の中には、第61回アカデミー賞作曲賞受賞者デイヴ・グルーシンのように、アカデミー賞にノミネートされながら長年選考委員に選ばれなかった面々も含まれている。シェリルはDeadlineのインタビューでそのことにも触れ、「なぜ彼らがアカデミー会員に選ばれていなかったのかはわからないが、今回の招待を喜んでくださっていることをうれしく思う」と語っている。映画芸術科学アカデミー会長における初のアフリカ系アメリカ人就任者であり、3人目の女性就任者のシェリルだからこその采配といえる。(編集部・高橋典子)

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