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フランスで大ヒット!家族映画『エール!』ヒットの理由

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あふれる家族愛 - 映画『エール!』
あふれる家族愛 - 映画『エール!』 - (C):2014-Jerico-Mars Films-France 2 Cinema-Quarante 12 Films-VendOme Production-Nexus Factory -Umedia

 昨年12月にフランスで公開され、4週連続1位、12週連続トップ10入りという驚異的な大ヒットを記録した『エール!』は、なぜこれほどまでフランスで大ヒットしたのだろうか。本作は、主人公ポーラの家族がポーラを除き皆耳が聞こえないというシリアスなテーマを含んでいる家族ドラマ。にもかかわらず、家族同士のユーモアあふれるやりとりやポーラの美しく力強い歌声によって、時にクスッと笑える、温かく頼もしい家族の絆を描いた感動作となっている。

 この映画はフランスの片田舎の農家であるベリエ家の物語。高校生の長女ポーラ(ルアンヌ・エメラ)以外全員耳が聞こえない。ある日音楽教師トマソン(エリック・エルモスニーノ)に歌の才能を認められ、パリの音楽学校のオーディションを勧められるポーラ。歌声を聴けない家族はポーラの才能を信じることができず進学を反対する。また、ポーラがいなくなればどのように世間と交流すればいいのかと動揺する家族を前に、ポーラにも家族を置いてパリへは行けないという気持ちが芽生える。

 主役のポーラを演じたルアンヌは、本作が映画初出演。人気オーディション番組「The Voice」で歌手デビュー後注目を浴び、本作の主演に抜てきされスクリーンデビューを果たした。すでにセザール賞で最優秀新人女優賞を受賞しているフランスの新星女優だが、歌声も非常に美しく力強い。

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 今回公開された予告編では、「おまえなしでも平気さ」と強がる父親や、「歌声が聴けなくてごめんね」と涙した母親が見守る中、ポーラが歌を披露するシーンがおさめられている。彼女は最後にどのような思いを込めて歌を届けるのか。色彩豊かなフランスの風景に映える、ポーラの伸びやかな歌声と家族間の温かな交流。シンプルだが、家族同士の思いやりという人間の本質を描き、『アナと雪の女王』のエルサが自分を解放したときのように、感情に直接訴え掛ける歌声が多くのフランス人の心をつかんだのは間違いない。世界的なヒットとなるか、注目したい。(編集部・高橋典子)

映画『エール!』は10月31日より新宿バルト9ほか全国公開

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