ファッションデザイナー、アニエスベーの監督作が10月日本公開
ファッションデザイナーのアニエスベーが、アニエス・トゥルブレという本名で初監督を手掛けた映画『わたしの名前は…』が、10月に日本で劇場公開されることが決定した。
大の映画好きとして知られ、ハーモニー・コリン監督作『スプリング・ブレイカーズ』(2012)、現代アートのカリスマ、マシュー・バーニーの創作の秘密に迫るドキュメンタリー『マシュー・バーニー:拘束ナシ』(2007)では製作総指揮を務めるなど映画製作にも関わってきたアニエスの初監督作は、フランス・ボルドー地方付近を舞台にした家出少女とトラック運転手のロードムービー。「旅で経験する出会いや日常から切り離された純粋な自由を描きたかった」と言い、10年以上前に起きたとある事件の記事を基に、アニエス自身が脚本を執筆したという。
物語は、父親から虐待を受けてきた12歳の少女が、ある日、学校の遠足に出かけた際に海辺で偶然停まっていたトラックに乗り込んだことから、スコットランド人のトラック運転手と共に逃避行に出るというもの。ソニック・ユース、Airのジャン=ブノワ・ダンケルらの音楽に乗せて、言葉の通じない二人が次第に心を通わせていくさまが描かれる。
本作は2013年に第14回東京フィルメックスで特別招待作品として上映されているが、劇場公開はこれが初となる。
映画『わたしの名前は…』は10月より渋谷アップリンクほか全国順次公開