タランティーノ監督の最新作で巨匠エンニオ・モリコーネが音楽担当!
11日(現地時間)、米サンディエゴで開催されたアメリカ最大級のポップカルチャーの祭典「コミコン・インターナショナル」で、クエンティン・タランティーノ監督が最新作『ザ・ヘイトフル・エイト(原題) / The Hateful Eight』の音楽を、イタリアの作曲家で映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが担当すると発表した。Deadlineなどが報じている。
【動画】クエンティン・タランティーノ監督作『ジャンゴ 繋がれざる者』
タランティーノ監督は、『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』などの西部劇から、『アルジェの戦い』『天国の日々』などの秀作に至るまで映画音楽を手掛けてきたモリコーネが、自身の最新作で40年ぶりに西部劇の音楽を手掛けることになったと説明。また、同席していた女優のユマ・サーマンと共に、『キル・ビル』の第3弾を製作する意欲があることも明かしていたとのこと。
Rolling Stone によれば、タランティーノ監督はこれまでにモリコーネの楽曲を5作品で使用している。同監督の代表作『キル・ビル』では『新・夕陽のガンマン/復讐の旅』の楽曲「From Man to Man」を使用し、同作の続編『キル・ビル Vol.2』や、カーアクション映画『デス・プルーフ in グラインドハウス』でもモリコーネの楽曲を使用してきた。『イングロリアス・バスターズ』では、一度は映画全体の音楽をモリコーネに任せるオファーをしたものの、モリコーネがジュゼッペ・トルナトーレ監督の『シチリア!シチリア!』を手掛けていたためにかなわず、『復讐のガンマン』や『非情の標的』内のモリコーネの楽曲を使用していた。
また、『ジャンゴ 繋がれざる者』では、過去の楽曲と共に当時の新曲「Ancora Qui」を使用。これに関しては、2013年にモリコーネがローマで映画学校の学生に質問された際に、「統一性に欠ける使用法だ。(同作を)意に介していない」との発言が報道され、両者の関係に亀裂が入ったのではないかと報じられていた。しかしモリコーネは直後に、「タランティーノ監督には敬意を抱いている。わたしの楽曲を採用してくれて喜ばしい」とコメントしていた。今回、正式にタッグが成立したことからも、現在の両者の関係は良好であることがうかがえる。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)