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動画配信大手Netflix、フジテレビ以外と組む可能性あり!テレビは敵ではなく協力者

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Netflixロゴ - ロサンゼルスのNetflix社でインタビュー
Netflixロゴ - ロサンゼルスのNetflix社でインタビュー

 「テレビが競合という意識はなく、『本を読む』『家族と話す』『テレビを見る』など、人々の時間の過ごし方の一つとして、『Netflixを見る』が加わることになる」。今秋からサービスを開始するインターネット動画配信会社Netflixのトップたちは口をそろえてこう語る。時代がテレビからインターネットに移りつつあるといわれる今日、“黒船”と称されテレビ業界をおびやかす存在になると報じられている彼らだが、実際彼らが望むテレビとの関係は全く異なるものであった。

テッド・サランドス氏
コンテンツ部門最高責任者のテッド・サランドス氏

 アメリカでは、全世帯の4分の1がそのサービスを利用しているNetflix。現在50か国で事業を展開しており、全世界における契約世帯数はすでに6,200万世帯を超えている。同社コンテンツ部門の最高責任者であるテッド・サランドス氏は、動画配信事業を開始する際にはどの国でも「ちょっとした戦い」が存在したと振り返る。しかしNetflixとしては、テレビ業界と戦うという方針は打ち出していない。むしろ「できるだけパートナーシップを結びたいと思っている」という。

 それを証するようにNetflixは今年6月、フジテレビと提携し、リアリティー番組「テラスハウス」の新作と新ドラマ「アンダーウェア」をオリジナルコンテンツとして制作することを発表している。サランドス氏は、「フジテレビと協力して一緒に番組をどんどん作っていくつもり」と未発表のコンテンツがあることをにおわせ、テレビ局と組むメリットの例に「大きな予算で作れること」「Netflixで制作したものを、配信後にテレビで放送するなど良い協力体制が取れること」を挙げる。そもそもNetflixが主とするコンテンツは、ドラマや映画などの“作り込む”ことができるもの。テレビ業界が得意とする、スポーツ実況や天気予報などのリアルタイムでの放送を必要とするものは、テレビに任せるというスタンスのようだ。

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 さらに今後日本のほかのテレビ局と組む可能性について、「日本ですでに展開している(動画配信サービス)Huluとタッグを組んでいる(同社の日本事業を買収している)日本テレビはないと思いますが、そのほかのテレビ局と協力して番組を作る可能性はあるでしょうね」と笑みを浮かべると、ほかの国でもテレビ局とは良い関係を築いていると自信をのぞかせていた。

ジョナサン・フリードマン氏
コミュニケーション部門最高責任者のジョナサン・フリードマン氏

 そしてNetflix側にとっても、世界的に重要な市場でありながら、西洋諸国とはまた異なる非常に独特なマーケットである日本でのサービス開始は大きな挑戦になるという。日本人がコンテンツに求める期待値は非常に高いとし、その嗜好(しこう)を知るためにリサーチに8か月もかけるなど、慎重に準備を進めている。日本では特に自国で制作したコンテンツが好まれると分析したコミュニケーション部門の最高責任者ジョナサン・フリードマン氏は、「日本のプロデューサーや制作会社と共にオリジナルコンテンツを作ることに力を入れていきたい」と意気込んでいた。(編集部・井本早紀)

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