奥田瑛二、若者たちに「オスになれ!」と挑発!「僕は死ぬときが枯れる時」
俳優の奥田瑛二が8日、目白大学新宿キャンパスで行われた『赤い玉、』公開記念トークショーに高橋伴明監督、編集者の山田五郎とともに来場、若者たちに「もっとオスになれ!」と挑発した。
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高橋伴明監督にとって『愛の新世界』以来およそ20年ぶりのエロス作品となる本作は、大学で映画撮影を教えている映画監督が、一人の女子高生に人生を狂わされていくさまを描き出す。近年は京都造形芸術大学映画学科の学科長としても活動する高橋監督は「学生が作る映画は性表現から逃げている。だからそうした現場に学生を誘い込みたかった」とこの映画の成立について明かすと、奥田も「僕も同感。俺らの手でエロスを復活させないとこれからの若いやつはどうしようもない」と付け加える。
「例えば通りかかる女性を眺めてみると、9割以上がメスですよ。それに反して男性はオスがやたらと少ない。単なる男性でしかない。そんな男どもがモテたいと思ってもオスじゃないんだからモテるはずない。ところが数十人にひとりはオスがいて、そういうやつが全部いいところをかっさらっちゃう。それなのに今は女性と性交渉をするのも嫌だという男たちが増えている」と嘆く奥田。
とある女優から、若い俳優たちが10人ぐらいいる中で「ここで男のニオイがするのは奥田さんだけ」と言われたことがあったという奥田は、「確認のために首の後ろの匂いをかいでみると、『やっぱり奥田さんだけだ』と言われた。それは動物の匂いなのかフェロモンなのか」とコメント。そんな奥田に山田が「枯れるつもりは?」と問いかけると、奥田は「モテるからしょうがない。死ぬときが枯れる時だね」とニヤリ。
さらに奥田はベッドシーンの心構えについても伝授。「相手の女優さんを心底思い、ほれ抜かないと画面にはそのにおいや空気感は出てこない。仕事が終わったら元に戻るなんてやつはたいした役者じゃない」と切り出すと、「だから映画のクランクアップは残酷。それは真実の恋愛ではないから、取り残されないように旅立たないといけない。僕は若い頃からどれだけラブシーンを繰り返してきたか分からないけど、現実世界では結婚していたから良かったんだと思う。もし独身だったら歯止めが利かなくなって、破滅していた。きっと今ごろここにはいないですよね」としみじみ付け加えた。(取材・文:壬生智裕)
『赤い玉、』は9月12日よりテアトル新宿ほか全国公開