板尾創路、2回目のデートでロイ・アンダーソン作品を選んだカップルを祝福!
お笑い芸人の板尾創路が9日、YEBISU GARDEN CINEMAで行われた『さよなら、人類』公開記念トークショーに放送作家の倉本美津留とともに来場、大ファンだというスウェーデンの巨匠ロイ・アンダーソン監督について熱く語った。
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第71回ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた本作。板尾はアンダーソン監督の『散歩する惑星』(2003年日本公開)を観て「とんでもない映画だ」と思って以来のファンだとのことで、本作では予告編ナレーションも担当した。淡々としながらもシュールでシニカルな本作を観たばかりの観客を前にした板尾は「皆さん、何を観たんだというような。何とも言えない顔をしてますね」と笑ってみせる。
面白グッズを売り歩くさえないセールスマンコンビがさまざまな人生を目撃する様子をまるでコントのように描き出す本作は、構想15年、撮影4年・全39シーンを固定カメラ、ワンシーンワンカットで撮影。「CGは好きじゃない」というアンダーソン監督は、全シーンを、ミニチュアやマットペイントを多用したリアルな町並みを巨大セットに再現。壮大なアナログ大作とも言うべきシュールで不可思議な世界観だという。
そんな中、倉本が「せっかく皆さん、映画を観たんだから感想を聞きたいですよね」と会場に呼びかけると、一人の男性客が「板尾さんたちが来るというんで、2回目のデートにこの映画を選んだのですが、彼女の反応が心配です」と感想を述べる。笑いながら「これは2回目のデートで観る映画ではありません」と切り出した倉本は、その彼女に感想を尋ねると「独特な空気感で途中つらいなと思ったときもありましたけど、(とあるものが)火をつけられたシーンがショックでした。今まで観た事がないような空気感の映画だなと思いました」と返答。板尾も「それ良かったじゃないですか。帰りにシシカバブでも食べに行けばいいと思います。末永くお幸せに」とアンダーソン作品デビューを果たしたカップルに祝福の言葉を贈った。
そんなアンダーソン初心者に向けて「この映画は意味を求めるよりも絵を見に行く感じがいい」と倉本が語ると、板尾も「中身に関してはモンティ・パイソンよりはおとなしめ。結構ベタな笑いやブラック笑いも多いし、笑えるところがたくさんあります。アホやなこの二人とか、何で顔が白塗りやねんとか。いちいちツッコミながら観るのも楽しいと思います」と本作の楽しみ方を語りかけた。(取材・文:壬生智裕)
『さよなら、人類』はYEBISU GARDEN CINEMAほかにて公開中