『レナードの朝』原作者の神経科医オリヴァー・サックスさん死去
映画『レナードの朝』の原作者としても知られる神経科医オリヴァー・サックスさんが現地時間30日、ニューヨークの自宅で亡くなったと The New York Times など複数のメディアが報じた。82歳だった。
同サイトによると、サックスさんの死因はがんであったという。サックスさんは今年2月に、悪性皮膚がんの一つとされる悪性黒色腫(メラノーマ)を片目に患い、片目の視力を失っていたことを発表。その後、がんは肝臓に転移し、末期の状態であると診断されていたそうだ。
ロンドン生まれのサックスさんは、オックスフォード大学を卒業後に渡米。神経科医として診療を行いながら、その経験を生かし作家として数多くの著書を執筆した。代表作には「妻を帽子とまちがえた男」「火星の人類学者」などが挙げられる。中でも、医師と重症患者の交流を描いた「レナードの朝」は故ロビン・ウィリアムズさんが医師役、ロバート・デ・ニーロが重症患者のレナード役で映画化。同作は第63回アカデミー賞作品賞などにノミネートされたことで、話題となった。(編集部・石神恵美子)