松任谷由実、『星の王子さま』楽曲制作のためフランスへ!洋画主題歌を初担当
歌手の松任谷由実が、映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』で自身初の洋画主題歌を担当していることが明らかになった。松任谷は同作のために、原作者の生誕の地であるフランス・リヨンへ訪れるなど、約半年間かけて新曲「気づかず過ぎた初恋」を書き下ろしたという。
本作は、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ氏の名作「星の王子さま」を初めてアニメ映画化し、小説のその先を描いた作品。勉強漬けの毎日で友達がいない9歳の女の子が、「星の王子さま」の物語を通して元飛行士のおじいさんと絆を深めていくが、おじいさんは病に倒れてしまう。
「『星の王子さま』は13歳のころに読んで以来、わたしの大切な本のひとつです」と語る松任谷は、楽曲制作に取り組んだ半年間は13歳の心を取り戻す旅のようだったと表現する。「原作をあらためて読み直したら、(原作を初めて読んだ13歳のころの)あの感動した自分をどこに置いてきてしまったんだろう、とすごく焦ったのが正直なところでした。わたし自身が、原作に触れたときの気持ちを忘れてしまっていたんですね。そんな自分すらも気付かずに過ぎてしまった“初恋”のような気持ちを、あらためてこの歌に込めたかったんです」。
また楽曲のイメージを膨らませるために、映画を鑑賞するだけではなく、本作の監督マーク・オズボーンと対談し、サン=テグジュペリ氏の生誕の地フランス・リヨンを訪問。サン=テグジュペリ氏のおいとも会話し、「わたしがわからなかった星の王子さまについての『心』を教えてくださったような感じ」がしたという。セスナに乗る機会もあったそうで、「低空で空から村を見る機会がないですから、前日に見た景色がまるで手に取るように腕の中にある感覚になりました」と振り返っていた。
松任谷といえば、スタジオジブリの『魔女の宅急便』や『風立ちぬ』でも主題歌を担当しており、二作とも空を飛ぶことに関係のある作品。今回もおじいさんが元飛行士と、やはり「空」に関係している作品だったため、「空を飛ぶテーマの映画のときにはご用命いただけるのかなと思っています(笑)」とコメントしていた。(編集部・井本早紀)
映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』は11月21日より2D / 3D全国公開